ぎんたま短編

□夜の蛾
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最近通い始めたスナック


汚いババアと性悪なホステスと乱暴なメイドロボットがいる変な店


特にこの年増のネコ耳ホステスが最悪だ



「マタ来タノカ」


タバコ片手に偉そうな接客をする


「それが客に対する態度か」


俺は悪態をつきながらカウンターに座る


「ホラヨ!」


性悪女は俺にいつもの酒とつまみを出す


「へェ、ちゃんと俺の好みの酒わかってんだ」


俺がニヤリと笑って女を見上げりゃ女はフンッと俺を見下ろす


「コッチハ、プロ ナンダヨ!コレ位当然ダヨ!!」



「はいはい、プロならもっとマシな接客しやがれ
他の客にはちゃんと接客してんだろ?」



「フンッ!ガキ ニハ コノ程度ノ接客デ十分ナンダヨ!」



「ガキねェ…この歳でガキ呼ばわりされるとは思わなかったよ」



「男ナンテ死ヌマデ ガキ ダヨ」


「そりゃ言えてる」


俺がアハハと笑ったら女も笑いやがった


初めて見たその笑顔が

俺がここに通う理由を教えてくれた



こんな夜の蝶…いや蛾に魅せられちまうなんて





「また来るよ」




「二度ト来ルナヨ!


待ッテル カラナ」

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