ぎんたま短編

□松陽塾
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ある日の午後

自室で読書をする松陽の元に銀時がやってきた


「松陽先生ー?」


松陽は振り返ると優しく微笑んだ


「銀時、どうしたんですか?」


銀時は子犬のように松陽の近くに駆け寄った


「松陽先生、侍って一番強いんでしょ?」


銀時は首を傾けながら上目遣いで聞いた

松陽は本を置き銀時に向き直る

「…そうですね…侍が一番強いかはわかりませんが、
強い志を持つ者は例え戦で負けても魂は負けないでしょうね」


銀時は眉間にシワを寄せ考え込む


「う〜ん」


「銀時には難しかったですか?」

「よ、余裕でわかるよ!」


「ふふ、銀時は賢いですね」


松陽は銀時の頭を撫でる
銀時は照れながら礼を言うと部屋を出て行った





――――――


「ヅラァ!」


「ヅラじゃない桂だ!なんだ銀時」


銀時は野良猫と戯れていた桂の横に座る


「ヅラは侍が一番強いと思うか?」


「ヅラじゃない!
…うむ、一言に侍と言っても武士道を貫く者もいればただ刀を振り回す不届き者もいるからな…」


「じゃあヅラは誰が一番強いと思うんだ?」


「う〜ん…一番だとは思わないが同じくらい強いのは海賊じゃないか?
キャプテンってなんか響きが良いし」


「海賊ってお前…悪者じゃんか」

「強者が正義とは限らん!」


小太郎の回答に不満そうな顔をする銀時


「俺は忍者だと思う…侍の次だけどな」


二人の背後から会話に参加したのは晋助
銀時は振り返り声の主を確認すると聞いた


「晋助、なんで忍者なんだ?」


晋助は得意気に答える


「忍者はなァ刀だけじゃなくて手裏剣やクナイ、爆弾も使うし、その上忍術も使えるんだぞ!」


どうだ!と言わんばかりの顔をする晋助


「詳しいな…何お前もしかして忍者になりたかったの?ぷぷ」


銀時は忍者のポーズをして晋助をからかう
それを呆れた顔で桂が止めた


「銀時からかうでないニンニン」


「〜〜ッ!お前らふざけんなよ!!」


晋助は二人を殴ろうとしたがサッと避けられた


「ば〜か!ホラ早く忍術使って捕まえてみろよ!」


「晋助!今のお前ならチャクラを練れる!ここは影分身の術を使うんだ!
分身の術だと実体がないから追跡には向かないニン!」


「待てコラァァァァァ!!!
ヅラァ!てめェの方が詳しいじゃねェかァァ!!」




その後三人の間で忍者ごっこが流行った




最強の…

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