ショートクリスマス
□鈴の音はあちらから
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……私って、歌には勝てないのかなあ…。
「なんだ、お兄さん彼女待たせてたの？ひでー。」
まわりのミュージシャンの人たちが笑う。
…なんだか、ちょっとつらい。
「ごめんね！本当、ごめん！」
…もう、
そんなに謝られちゃうと、なんにも言えないじゃないですか。
「………いいですよ、もう。」
私はちょっと無理して笑う。
先輩にいらぬ心配をかけたくないしね。
「………よくない。」
「……え？」
先輩が私の手を引き、急に歩き出す。
……どこに行くの？