寒椿の恋

天の邪鬼×2。
1ページ/8ページ


「おいっ、そんなに近づくな!」


「だったら先輩がもっと早く家を出ればいいじゃないですか!」



「なんで部活も引退した俺が早く行かなきゃいけないんだよ!」


「じゃあ、遅刻すれば!?」



相変わらずの憎まれ口。


でも今まで違うのは、2人の口元がほんの少し笑っていること。



私がケガをして以来、


先輩の家にいる時間も少し長くなったような気がする……。



少しずつだけど、


先輩との距離も縮まっているのかな?



「…ったく、ムカつく女。」


伊藤先輩はそう言って、ニカッと笑った。




……ふんっ。

別にどうでもいいけど!


―――――――



次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ