寒椿の恋

2人の距離。
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先輩との日々の中で、唯一思い出せる小説は、



―――川端康成の『掌の小説』。



私が先輩に投げつけた時、先輩が『すごく共感できる話がある』って言っていた本だ。



部屋の棚にしまっていた、読みかけのその短編集を、


ためらいがちに開く。




すると、



その一節に、



『火に行く彼女』がいた。


―――――

―――




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