色々

□桂と逃亡生活 04
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最近の天気予報って本当アテにならない。


結野アナの天気予報が完全にはずれたのは 言うまでもなく結野アナのせいであって どう考えても私のせいじゃなかった


いや 本当どう考えても私のせいじゃなかった うん


そしてそのせいで桂さんが風邪をこじらせ寝込みっきりになったのも 断じて私のせいじゃない


悪いのは結野アナの天気予報であって 天気予報を見て今日は晴れだと確信し桂さんに傘を持たせてあげなかった私には何の罪もない
いやむしろ私だって色々迷惑したから被害者なのに


「オイ貴様 言いわけはよせ」


「してませんよ言いわけなんて ちょっ どいてください」


…何で桂さんに襲われてんの コレ


何で熱はかろうとしたら布団の中に連れ込まれてるんだろうか


「襲ってないぞ襲って 何読者を混乱させるような事書いてるんだ 文章だと本気で分からんだろ」


「すごいですね桂さん 元祖真面目ボケキャラの桂さんがツッコんでるじゃないですか成長したー そして私は悪くありませんからね私は」


「絶対お前が悪い なんなんだ一体 俺になにか恨みでもあるのか恨みでも」


「ないです 悪いのは天気予報ですよ ていうかどこ触ってんだこの変態」


今 私の目の前で赤い顔して寝込んでいるのはあの桂さん


そんでもって 桂さんはもう今にも閉じてしまいそうなその目を必死にこじ開けながら 私の腕をがっちり固定して 逃がすものかとこちらを睨みつけているのだ


私は知るかそんなもの、とでも言うように桂さんの手を振り払う…いや 振り払いたいのだけれども


「…ふっ 薄情者だな これだけ長い事一緒にいるというのに貴様に感謝の気持ちはないのかァァァ!!」


「だーから看病してあげるって言ってんじゃないですかァァ!! どんだけしつこいんですかアンタ」


そんな感じで 桂さんが風邪をこじらせたのはかなり久しぶりの事だった


桂さんは割と丈夫で その 賞味期限切れの缶詰を食事にだしてもものともしない丈夫な男…だった 少なくとも私の中では。


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