Sweet.06
□ベイビー、君は僕のもの
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けれども、転機というのは予想外なタイミングで訪れた。
「……え? 津川くんが、わたしを?」
呆然と呟くわたしに、目の前の津川くんは眩しいくらいの笑顔でうなずいた。
「俺、ずっと紅林さんのこと気になってたんだ。だからもしよかったら、俺と付き合ってくれないかな」
津川くんは同じ学年で、ちょっと悪い感じの雰囲気が、人気があって。
そんな彼から放課後ベタに体育館裏に呼び出され、今の状況に至っている。
え、ていうか、わたし今……。
「えっ、と、告白……?」
「うんまあ、そのつもりだけど」
簡単に返され、ボンッと一気に顔が熱くなった。
そんなわたしを見て、津川くんがくすくすと笑う。
「ははっ、紅林さん、顔真っ赤。かわいいね」
「なっ、かっかわ……っ?!」
「俺は、紅林さんのことかわいいと思うけど」
にっこり。八重歯を見せて笑う彼に、頭がクラクラしてきた。
か、かわいいって。今この人、わたしのことかわいいって……!
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