long

□Drying heaven
4ページ/15ページ

深夜。眠っていたユチョンは、ベッドの傾く気配に目を覚ます。ユノが、側に腰掛け顔を覗き込んでいた。「…なに、兄貴。…したくなった?」
「…ごめん」
謝る声は、苦い。この行為がどれだけ彼を苦しめているかが伝わってきて、ユチョンの胸を苛む。だが、口調だけはあくまで軽く。ユノのために体をずらして彼を招き入れながら、
「鍵かけた?」
「…大丈夫。…ユチョン…」
低く囁いたユノに抱き寄せられ、首筋を甘く吸われる。力強い腕が背に回り、浮いた体へと唇が降りてくる。元々下着しか穿いてないが、それもすぐに取り払われて。ユチョンも、ユノの肌を曝しながら。
「…珍しいね。家でするなんて、」
言いかけたユチョンの唇を塞いで、ユノの舌が忍び込んでくる。彼のキスはいつも巧みで、それだけで流されそうになる。熱っぽく舌を吸われ、鼻から息が抜けた。
「ん…ふっ…は…」
「ユチョン…綺麗だ…」
淀みかけていた意識が一瞬で覚め、ユチョンはユノの肩を押した。
「そういうのはやめろよ。…兄貴はただ突っ込みゃいいんだろ?」
「でも、…言いたいんだ。駄目か?」
ユチョンの首の後ろを支え、露になった喉元に口付けるユノ。愛しげに、白い肌を舐めて。
「綺麗だよ。…お前の体…肌も、…柔らかくて…」
「んっ…嫌だ、…黙ってやれって!」
「無視しろ。…あぁ、ユチョン…」
鎖骨に舌が這う。いつになく、ゆっくりとした愛撫に体が疼いた。
…駄目だ、こんなの。そう思うのに、息が弾むのを抑えきれない。味わうようにユチョンの肌を吸ったユノが、赤味を増した突起を甘く噛む。
「ぁっ!…兄、貴…」
ユノの、少し固い髪が肌に触れるだけで体が震えた。胸から広がる甘い痺れに、ユチョンは力なく首を振る。
「あっ…そんなのいいから、…早く入れろって!」
声が上擦るのが忌々しい。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ