復活 Novel
□腕の中の温度
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ツナヨシが起きない。
1週間前、会議へ向かっている途中に襲撃にあった。
持ち前の超直感でツナの怪我は軽いものであったが、なぜか目を覚ますことはなかった。
命に別状はないと診断されてはいるのだが…。
ツナの寝室には毎日、部下たちが見舞いに来た。
穏やかな寝顔を見ては、未だに目覚めないツナに声をかけて帰っていく。
真夜中、任務から帰ってきたザンザスが部屋を訪れたとき、ツナが呻き声をあげていた。
慌てて駆け寄れば、ツナが無言の悲鳴を上げ魘されている。
「ツナヨシ…」
名前を呼び、魘されながら眠るツナの手を握る。
いつもなら、微かだが握り返すなどの反応があるはずなのに…
反応を示さない。
不思議に思っていると、呻き声もなくなり一見落ち着いたかのように見えた。
静かに寝始めたか…
そう思ったのだが。
「ツナヨシ?」
呼吸音が小さく、顔も青白くなっている。
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