葵の書物

□七龍神族
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家と親を亡くした兄妹の兄



名を阿竜(ありゅう)



戦争でも起きたかのようだった
夜中、オレは妹の漓春(りしゅん)と部屋でぐっすり眠っていた
ちょうどその日はオレが8歳の誕生日を迎えたばかり。夕食では美味しそうな料理がずらりと並び、最後には漓春まで喜んだケーキまで
お母さんからは新しい服をもらい、お父さんからは耳につけろと白のピアスをもらい、漓春からは手作りの人形をもらった
人からプレゼントもらうって嬉しいよな!!大好きな人からのプレゼントは大事にしたいと思った




けど





こんな終わり方は許さねぇよ...





町全体が眠りについたときに起きた
軍によって...




―バンッ!!




勢いよく扉が開く。オレと漓春はその扉の音で目を覚まし、扉の方を見た
「お父さん?」
息を荒くしている父親の姿。服には血がついていた
「お父さん、どうしたの?」
オレは近付いて尋ねた。心配だし、血がついてるし...。オレが近付いたと同時に父親はオレと漓春を抱え始めた
「お父さん!?」
びっくりしたオレは口をポカーンと開けていた



―ダンッ!!



「きゃ!!」

「のわっ!?」

オレと漓春はなぜかへんな暗闇のある部屋に入れられた
「お父さん!?」
「大丈夫だ、お前達はここで隠れていろ」
意味がわからない
何が起きている?
「お前達はお父さんが守る」
そう言って、部屋を出て行き、扉を閉められた





最初は聞いていなかったが、初めて聞いた音...



―バンッ



爆発音だった....





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