葵の書物
□七龍神族
1ページ/8ページ
家と親を亡くした兄妹の兄
名を阿竜(ありゅう)
戦争でも起きたかのようだった
夜中、オレは妹の漓春(りしゅん)と部屋でぐっすり眠っていた
ちょうどその日はオレが8歳の誕生日を迎えたばかり。夕食では美味しそうな料理がずらりと並び、最後には漓春まで喜んだケーキまで
お母さんからは新しい服をもらい、お父さんからは耳につけろと白のピアスをもらい、漓春からは手作りの人形をもらった
人からプレゼントもらうって嬉しいよな!!大好きな人からのプレゼントは大事にしたいと思った
けど
こんな終わり方は許さねぇよ...
町全体が眠りについたときに起きた
軍によって...
―バンッ!!
勢いよく扉が開く。オレと漓春はその扉の音で目を覚まし、扉の方を見た
「お父さん?」
息を荒くしている父親の姿。服には血がついていた
「お父さん、どうしたの?」
オレは近付いて尋ねた。心配だし、血がついてるし...。オレが近付いたと同時に父親はオレと漓春を抱え始めた
「お父さん!?」
びっくりしたオレは口をポカーンと開けていた
―ダンッ!!
「きゃ!!」
「のわっ!?」
オレと漓春はなぜかへんな暗闇のある部屋に入れられた
「お父さん!?」
「大丈夫だ、お前達はここで隠れていろ」
意味がわからない
何が起きている?
「お前達はお父さんが守る」
そう言って、部屋を出て行き、扉を閉められた
最初は聞いていなかったが、初めて聞いた音...
―バンッ
爆発音だった....
.