イナズマ

□奴隷であっても・・・
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源王に抱かれた次の日。
いつも通りに登校して、部活をした。
そして、放課後。
俺は佐久間に

「もう、終わりにしたい。俺、源王と付き合う事にしたんだ。」

そんな嘘半分、本当半分な事を言う。
付き合うと言っても、セフレとして。
それでも、佐久間からすれば、その付き合うは、恋人として付き合うに聞こえるだろう。
恋人が出来たとなれば、諦めてくれるんじゃないだろうか?
セフレを止めてもいいと思ってくれるんじゃないか?
だって、佐久間は俺が嫌いで、でも俺が佐久間を好きだから暇つぶしに俺を抱いていただけなのだ。
だから、その関係が崩れてしまえば、もう、俺の事は捨ててくれる。
そう思った。

「・・・・・・源王と、したんですか?」

「した。・・・・・・優しく、抱いてくれた。」

そう答えると、佐久間は不愉快そうに俺を睨みつけた。
怖くて、身体が震える。

「俺の奴隷のくせに、他の奴としたんですね。・・・・・・その上、逃げ出そうとする。は、ははは、あはははは!そんなの、そんなの認めるはずないでしょ!」

狂ったように笑いながら、そう言った。
狂気に満ちた瞳に、身体が震える。
逃げ出さないと。
逃げないと、取り返しがつかなくなる。そう直観的に感じて、逃げようとした。
けれど、腕を掴まれ、佐久間の方へ引き戻され、押し倒される。
下だけ脱がされ、慣らしていないまま、潤いなどないまま、無理に中をこじ開けられ、半立ちのペニスを挿しこまれた。
痛くて、悲鳴を上げる。
けれど、すぐに口を塞がれ、声を出させてもらえなくなる。

「今日は特別にペニスはそのままにして上げますよ。こっちが痛くて仕方ないでしょうからね。ああ、それとも、ペニスも痛くした方が良いですか?やっぱり、痛くした方が良いですよね?奴隷のくせに、逃げ出そうとしたり、他の奴と寝たんですからね。」

そう言って、いつものようにペニスを縛り上げる佐久間。
中と外、両方に痛みが走る。
悲鳴を上げる事は許されないまま、無理に酷く犯された。
痛い。
止めて。
佐久間、頼むから、止めて。
そう心の底で叫び、痛みに泣き、気づけば意識は深い闇へと沈んでしまった。






気がついたら、ベッドの上にいた。
ここは、どこなのだろう?
分からなくて、身体を起こし、部屋を見渡した。
窓のない部屋。
ベッドとイスとテーブル。それから、タンスとか棚とかがあって、ドアが3つあった。
何処かの、ホテル、だろうか?
佐久間が連れて来たんだろうな。
そんな事を思っていると、ふと、首に違和感がある事に気付いた。
首に触れると、首輪のような物がついていた。
首輪には鎖がついていて、辿って行くと壁に繋がっていた。
外そうと試みるが、外れてくれない。
鍵がいるみたいだ。
まあ、その内針金か何かを使って開けよう。気長にやれば開くだろう。
そう気を取り直して立ち上がり、ドアを開けて行った。
1つ目のドアはトイレ。
2つ目のドアはお風呂。
そして、3つ目は開かないドア。
たぶん、3つ目が出入り口で、塞がれているのだろう。
さて、どうしようか?
とりあえず、首輪をは外すのに使えそうな物でも探そう。
そう思い、部屋を物色して行くが、使えそうな物はなかった。
むしろ、物色した事を後悔した。
部屋にあるものと言えば、おぞましい量の性具ばかり。
まさか、佐久間は俺をここに閉じ込めて、道具でひたすらに俺を弄ぶつもりなのだろうか?
だとしたら、逃げ出さないと。
これ以上、佐久間に酷い事をされたくない。
もう、佐久間に酷く抱かれたくない。
だから、早く逃げ出さないと。
そう思っても、首輪を外せなくて、困り果ててしまう。
なにもする事が出来ず、それでも首輪を外そうともがいていると部屋のドアが開いて、佐久間が入って来た。

「鬼道さん。この部屋は気に入っていただけましたか?何か、欲しい物はありますか?」

そう聞きながら、俺の傍に座り、俺を抱きよせる佐久間。
俺は、そんな佐久間から逃れ、

「今直ぐ、これを外してくれ。」

と、言って首輪を指した。
すると、佐久間は

「それはダメです。あなたは一生ここで暮らすんです。テレビもパソコンも電話も何もない、外と完全に隔離されたこの場所で、一生、俺に抱かれ続けるんです。」

と、言って、俺の身体を撫でまわし始めた。
逃げ出そうとしても、強く抱きしめられ、逃げ出せない。
直接、こうして佐久間に肌を撫でまわされた事がなかったせいで、身体が感じてしまい、力が抜けてしまう。

「逃がしてあげませんからね、鬼道さん。」

そう言って俺を押し倒す佐久間。
仰向けに押し倒された?
なんで?
そう思っていると、脚を開かされ、アナルに指を挿し込まれた。
ぬるっとした感触。ちゃんと慣らすものを塗ってくれているらしい。
いつもより、うんと動きが優しい。
なんで、今さら?
急になんで?
そう思って、佐久間を見る。
でも、何も言えなかった。
佐久間が泣いているから。
やっぱり、嫌いな俺なんかにこんな風にしている事が嫌なんだ。本当は苦しめたいのに、そんな事をすれば、俺が嫌と言うほど抵抗してやり難いから、無理矢理優しくしようとしているんだ。
だから、それが嫌で、きっと泣いているんだ。
そう思うと、悲しくて涙が止まらなくなった。
もう、したくないのに、なのに、止めてくれない。
無理をしてでも俺を抱こうとする。
なんでそんな事するんだ?
やっぱり、俺が嫌いだから?ずっと、佐久間を好きなのを隠して、佐久間の傍にいたから、だから、俺を苦しめたいんだろうか?

「挿れますよ。」

その声で考える事を中断してしまう。
止めてという前に、身体を貫かれてしまう。
嫌、なのに、もう、したくないのに、苦しいから嫌なのに、許してくれない。
佐久間、許してくれよ。
泣きながら懇願していると佐久間が俺の涙を拭きながら

「鬼道さん、ねぇ、源王とキス、したんですか?」

と、聞いて来た。
その言葉に頷くと、佐久間が唇を重ねてきた。
驚いていると、口の中に舌を挿し込まれ、中を掻き乱された。
呼吸が出来ない。
耳に、クチュクチュと言う水音が響く。
源王のしてくれた優しいキスとは違う。
まるで、そう、快楽を貪る為のキス。
愛も、何もない、ただの性的行為の中に含まれれるキス。

「これなら、さっさとしておけば良かったですね。こんなにもキスも気持ち良いなら、奪っておけば良かったですね。」

そう呟いてから佐久間は再び俺に口づけた。
快楽を貪る為のキスをまた、繰り返されて、俺は泣いた。
こんなキスはしたくなかったから。
源王がしてくれたキスが凄く優しくて忘れられないものだっただけに余計に辛かった。

「鬼道さん。これからは、キスだってして上げます。正常位でだってして上げます。優しくしてあげます。こんな風に俺の痕を優しくつけてあげます。だから、逃げ出そうなんてしちゃダメですよ。ね?」

嫌だ。ヤダ。
佐久間、嫌。
そんな風にしないで。
逃げ出そうとする気力が消えてしまうから。
そんな嘘の優しさを与えないで。
虚しいだけだから。
もう、愛してくれていない人に抱かれたくない。
愛していなくても、愛してくれている人に抱かれたい。
その方が、優しくて心地よくて、幸せな気持ちになれるから。
だから、俺を抱かないで、佐久間。
好きだけど、俺を抱かないでくれよ、佐久間。






来る日も来る日も佐久間に抱かれた。
止めて欲しくて拒んでも、聞き入れてくれない。
逃げ出そうと足掻いても逃げ出すことができない。
気を失うまで抱かれ、したくもないキスをされる。
体中に佐久間のつけた痕が残っていて、消えることなく増やされていく。
それは、まるで佐久間に支配されているような、そんな気分に俺をさせる。

「佐久間・・・・・・もう、帰りたい。家に、帰りたい。」

そう呟いても佐久間は聞いてはくれず、ただただ、俺を抱き続ける。
もう、どれぐらいの時間が過ぎたのかわからない。
閉じ込められて何日たったのか、今が何時なのか分からない。
窓も、時計も、携帯も、パソコンも、テレビも何もない。
そんな状態では何も知ることができない。
せめて、新聞ぐらいは欲しいけど、それすらも与えてくれない。
完全に閉じ込められてしまっている状態。
もしもこれが何年も続けば、世の中が大きく変化していても俺はついていけない。
浦島太郎状態になるわけだ。
辛い。
何も分からず、何もないようなところで、ひたすら抱かれる為だけに生きなければいけないのは辛い。
死んでしまいたいとさえ思う。






やっと、首輪を外すことに成功した。
これで、逃げ出せる。
外に出られる。
ドアは佐久間が来るときに開く。その時、逃げ出そう。
こちら側からだと何かが邪魔をして開かないが、佐久間が入ってくるときはそれがないのだ。
だから、次に佐久間がきた時がチャンスだ。
失敗しないようにしなくては。
少しでも時間を稼いで、逃げれるようにしないと捕まってしまう。
何とか逃げ切って、源王の所か自宅に逃げ込んでしまえば、安心だ。
そう考え、早速準備に取り掛かった。






首輪をシャワー室においてきて、俺がシャワーを浴びているように見せかけた。
ベッドをちまちまと動かして、ドアの所に持って行き、さらにベッドの上になんとかタンスを置いた。
それからすぐにベッドの下に隠れる。
一度入れていたものを出したが、先ほどきちんと元通りにしたし、動かすまでに時間がかかるはず。
それに、佐久間のことだ、俺がこんなことすればすぐにでも俺を痛めつけようとするはずだ。
きっと、急いでタンスをどけようとするだろう。その間に、逃げ出してしまおう。
そんな計画を俺は立てていた。
一応、身体にシーツを巻きつけているが、せめて、服が欲しかった。今ならコスプレでも何でも着てしまえる心境だ。
まあ、でも、逃げ出すのが先決だ。
なんとしても逃げ出してやる。
そう、固く心に誓い、俺は佐久間がドアを開けるのを待った。





ドアが開いて佐久間がタンスをどけようとしたので、こっそりとベッドの下から出て、逃げ出そうとしたのに、ベッドから出た瞬間、佐久間に捕まった。

「気づかないとでも思ったんですか?あなたらしくないお粗末な行動ですね。」

と、言いながら俺を後ろから抱きしめ、巻きつけていたシーツの上からペニスを扱いてきた。
気持ちよくて、身体から力が抜けてしまう。

「お仕置きしてあげますよ、鬼道さん。」

そういって笑う佐久間。
怖い。
また、慣らされないまま挿れられるのだろうか?
身体が未だに覚えている痛みに震える。

「俺の寝室でするのは初めてでしたね。楽しくなりそうですね、鬼道さん。」」

そう言って、ドアから出たらあった広々とした部屋のベッドへ運ばれる。
俺が閉じ込められていた部屋はどうやら佐久間の部屋から出入りできる場所だったらしい。
隠し部屋、みたいなものだったのだろう。
そこに閉じ込められていたとなれば、誰も助け出してはくれないだろうな。
俺を見つけてくれないだろうな。

「勝手に動いたらその場で挿れますからね。大人しくお仕置きされてくれれば、ここは気持ちよくなれるようにしてあげますよ。」

そう言いながら俺のお尻をなでる佐久間。
怖くて、体が凍りついたように動けなくなってしまう。
すると、俺が動けなくなったと判断した佐久間は、クローゼットからベルトを数本取り出して、戻ってきた。

「さ、手をこうやってクロスさせてください。」

と、言われたので、大人しく従った。
俺が大人しく従うと、佐久間はまきつけていたシーツをずらして、俺の腕が隠れてしまうようにした。
そして、シーツの上からベルトを数本使い、固定して、腕を動かせないようにしてきた。
まるで、精神病患者みたいだ。
そうやって、俺の自由を奪った後にガラスか何かで作られていた透明なバラの造花を1本持ってきた。
そんなもの、何に使うんだろうか?
そう思っていると、勃起していたペニスの尿道に挿し込んで来た。
痛みに、悲鳴を上げる。
暴れようとしたら、身体を押さえつけられ

「大人しくしてください。まだ、動いて良いなんて言ってませんから。」

と、冷たい声で言われ、動けなくなった。
そして、そして、動けなくなった俺の脚を大きく開かせ、それぞれの足首に手錠をかけ、ベッドボードにもう片方の部分を繋げ、完全に俺が動けなくなるようにした。

「これならそんなに動けないでしょうから、もう、動いても良いですよ。鬼道さんが無駄に動いている間に、ここ、使えるようにしておいてあげますから。」

そう言って佐久間は俺のアナルに潤滑剤を流し込み、指を差し込んだ。
ゆっくりと抜き差しされる中、俺は身体をよじり、佐久間が言ったように無駄な動きをしていた。
動いていないと、何かが辛いのだ。
痛くて、辛くて仕方ないのだ。

「逃げ出そうなんて馬鹿なことするからこういう目に遭うんですよ?ね、だから、もう、本当に逃げ出そうとしたらダメですよ。これより酷いお仕置きしますからね。」

と、言ってから佐久間は指を抜き、勃起したペニスを差し込んできた。
苦しくて、体が震える。

「あの部屋に戻ったら優しくし抱いてあげますからね。あの部屋の中でだけは、優しくしてあげますからね。我侭だってたくさん聞いてあげますよ。だから、お仕置きが終わったら部屋に戻りましょうね、鬼道さん。」

あの部屋の中で、だけ、優しくして、くれる?
何で、あの部屋の中では、優しくしようとするんだろう?
でも、そんなこと、どうでもいい。
この行為が終われば、また、あの何もない場所に閉じ込められてしまうのだ。
全てから隔離された、あの、場所に・・・・・・。






部屋に連れ戻されてからは、特に酷い事はされなかった。
ベッドの上に寝かされて、また、首輪をされた。
散らかした部屋は元通りになっていた。
戻ってくると、なぜか涙が止まらなくて、泣いた。
布団に顔を埋め、泣いていると佐久間が頭を撫でて来た。

「鬼道さん。また、前みたいに俺のこと求めてくださいよ。甘えようとしてくださいよ。俺、ちゃんとそれに応えますから。」

そんな事をして何の意味がある?
どうせ、お前は俺を愛してはくれないのに、甘えたって、求めたって、無意味じゃないか。
虚しいだけじゃないか。
愛されていないから、そんなの無意味過ぎるんだよ、佐久間。
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