記憶のカケラ

□『歪んだ月(ココロ)』
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ある満月の夜。

月明かりが照らす明るい夜。

僕、アレン・ウォーカーは

彼、神田ユウの命を奪おうとしている。

「ぐぅ・・・はっ・・・はっ」

「神田が・・・神田が悪いんですよ!ラビと・・・・・・キスなんて・・・するから・・・・・・」

「っあ・・・かはっ・・・!!」

アレンの白と赤の腕が神田の細い首に巻きつけられた。

神田はギリギリと首を締め付けられ息すらままならない。

「ぅう・・・ぐっ・・・ぅ・・・・・・」

アレンの手を止めようとしていた手もだらりと落ちた。

もうダメだ、コイツ・・・本気だ・・・・・・

そう諦めた瞬間アレンの手が突然首から離れた。

「っあ!はっ!はっ!はぁ・・・はぁ・・・」

突然入ってきた空気にむせた神田にアレンがいきなりしがみついてきた。

「アレ・・・・・・ン・・・?」

「・・・・・・」

アレンは神田の問いかけに答える素振りも見せずただ、しがみついていた。

神田には理解できなかった。

今まで俺を殺そうとしてたのに・・・今は縋りついている。

(・・・・・・なんなんだコイツ・・・)

「・・・な・・・さぃ・・・」

「あ?」

「神田・・・ごめんなさい・・・・・・」

アレンの突然の言葉に神田はますます混乱していく。

何に謝ってんだ・・・

殺そうとしたこと・・・?

それとも別に何か・・・??

「なにがだ」
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