記憶のカケラ
□『あったかい』
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「ゆーう。寒いんさー」
「うぜぇ!ちかよんなバカウサギ!」
ここはユウの部屋なんで俺がこんなとこにいるかというと・・・。
簡潔に言うと寒かったからさー
「ねぇユウちゃん」
「あぁウルセぇ!その名前で呼ぶんじゃ・・・んん」
叫ぶユウの口を塞ぐ。
そして必死に息を吸ってるユウに話しかける。
「ユウ。」
「んだよ//////」
顔を真っ赤にしてるユウ。
かわいいさー
でももう少し俺を煽ってる自覚もってほしいんさー
でも今はユウを求めてるんじゃないんだ
「うわっこらバカウサギ!抱きつくな!」
「ユウあったかいさー。だからも少しこのままでいて。」
俺がギューッて抱きしめるとユウはおとなしくなるの知ってるんさ。
大事なものを知っている。
道を捨てられないことも。
未来が同じでないことも。
約束は結ばれないことも。
それでも。
ユウが手を伸ばしてくれるなら 俺は何度だって―――。