夢小説(長編)

□第二章 「文字」
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荷物が大半片付いたとき、

「ね、そろそろ授業始まるからさ、一緒に行かない?」

『え?・・・・』

「だめ?」

『うっ!』

なんですかその眼は!カワイイじゃん!

「い、行きましょう」

『ありがと』

このあと、あんなことになるなんて・・・
「私がこの4組を担当します。皆さんどうぞよろしくお願いします」

「「「はーい」」」」


「では、これから配る紙に、戦うために必要な文字をひと文字、書いてください」


私はためらうことなく、紙に「言」をかいた。

その時、


バチッ


『あつっ』

首元に文字が刻まれた。


朝長君の席(私の斜め後ろ)を振り返ってみると、

額に「盗」という文字があった。



朝長君は私を見てニヤッと笑った。
「ぐ、ううわぁぁぁぁ!!!」

突然教室に叫び声が響いた。

どうやら声の主は担任のようだ。

朝長君が席を立ち、先生を窓際まで誘導し、




    落した。



私は何が起こっているのか状況がつかめなかった。

朝長君の机を見ると、2つ、目玉が置いてあった。

その時分かった。

朝長君が「盗」ったんだと・・・。
さて、


そう言って朝長君が、黒板に字を書き始めた。


「朝長・・出るってかいていづるね。よろしく」


教室がざわめき始めた。

「じゃあ席に座って」

朝長君がそう言ったが私以外、座ろうとしなかった。

「なんだよテメー!」「ふざけてんじゃねぇ!」


そんな声が飛び交う中、私は黙って座っていた。

「席に・・・


    
    座れぇ!!!!」


朝長君を初めて怖いと思った。

思わず肩がビクッとなった。

朝長君が怒鳴ってから、次々と座る人が出てきた。


だが、まだ全員ではなかった。

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