銀魂 SHORT

とある雨の日の出来事
1ページ/4ページ

とある雨の日の出来事



「あっ……雨」

私は今、夕食の買い出しに大江戸スーパーに来ている。
買い物も終わり、帰ろうと店の出口の辺りで雨が降っているのに気が付いた。


「さっきまで晴れてたんだけどなぁ…」


そうなのだ。

屯所を出た時には、雨なんか降りそうな気配がなかったから、傘を持ってこなかったのだ。

まあ、たくさんの荷物を両手に抱えているから、傘があってもさせるかどうかわからないけど…。

(仕方ない…。雨が小降りになるまで待ってよう)


たぶん夕立だと思うし、少し待っていたら小降りになるか止むだろう。




出口の辺りで外の様子を見ていたら、スーパーから少し離れたところに、真選組のパトカーが止まっていることに気が付いた。

(何か事件でもあったのかな?)


スーパーの周りを見ても、事件が起こったという感じはない…。


パトカーの方をジッと見ていたら、中に乗ってた人が下りてきて、こっちの方に向かってきた。


(あっ、土方さんだ)


パトカーに乗っていたのは土方さんだった。


「土方さん、あの、スーパーに何か用でも…?」

「ああ、ちょっと、マヨネーズを買いにな」

「マヨネーズなら買いましたよ。ほら」

両手に抱えている荷物の中から、マヨネーズを出して見せる。

「そ、そうか…。
雨降ってるし送ってやるよ。傘持ってねぇだろ?」

そう言うと、土方さんは私が持っていた荷物を、ヒョイっと持ってくれた。

「ありがとうございます。すごく困っていたとこなんですよ」



このまま雨が止まなかったとしたら、夕食の準備が遅くなってしまい、隊士のみなさんの夕食の時間が遅れてしまうことになったかもしれない。

お礼を言って、パトカーに乗せてもらう。



次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ