ホスト篇スピンオフ

□序
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私には三人の兄がいた。

私たちは広い部屋の中央で布団を寄せて眠るのが常だった。
しかし、その音を聞いたものは私をおいて他にいなかった。

おかしいのは私だった。風が吹く音でも目を覚ますほど、眠りが浅かった。
物心ついた時から、どんな事にも油断できない性質だった。気を抜くと何者かに命を奪われるような気がしていた。


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