猫のひじかたの、十の宝物
□ななつ
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本当はお前を連れて行っちゃいけない場所なんだ。だから静かにしてろよ。
でも、どうしても、お前に会ってほしいんだ。
総悟はそう言うとぼくを鞄に詰め込んだ。もう子猫ではないぼくでも十分に余裕のある鞄だ。
ぼくはこわくなかった。総悟の鞄の中は、総悟の匂いであふれている。だからぼくはゆられている途中で居眠りさえした。
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