猫のひじかたの、十の宝物

□ふたつ
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ひょいと窓から帰ったぼくに、総悟は「おかえり」と言う。ぼくは総悟の肩に乗って「ただいま」のキスをする。すると総悟はぼくの頭を撫でる。ぼくは誇らしい気持ちになる。

ぼくはどんなに遠くまで行っても、そこでどんな出会いをしても、必ず総悟のところに帰る。
ぼくには帰る場所がある。

総悟がぼくにくれたふたつめの宝物。それは、帰る場所。





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