猫のひじかたの、十の宝物
□みっつ
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総悟が仕事をしていても、ぼくは総悟のそばにいることができる。膝の上でまるくなっていても、肩にだらんと垂れさがっていても、戯れにキスしても、総悟は怒らない。
ぼくは、自分が猫に生まれてきてよかったと思う。
だって、もしもぼくが人間だったら、総悟の邪魔になっていただろう。人間のように大きな体では、総悟の膝に寝転ぶことも、肩にぶら下がることもできない。できたとして、ものすごく邪魔だ。
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