小説置き場

□第弐話 『ゲームスタート』
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夜になった
あれから哲也と次郎は始業式を終え、哲也の家に集まった
そしてあの説明書を読んでみた
そこにはこう書かれていた
      
       〜Hell Game〜

壱:このゲームは現実である
    
    弐:内なる力を用いて悪魔を倒せ

    参:『ボス』を倒した時点でゲーム      終了 
    
    四:初期の参加人数は『105人』



    伍:プレイヤーは死亡した時点で、      ゲーム終了




     さあ、準備は整ったか?
       狂宴の始まりだ。
      Hell Gameスタート
         ・
         ・                   ・

哲「・・・詳しいことは書いてねえな」

次「ああ、それにしてもこれはマジなのかな」

午後10時、もう2時間も待っている。だが
一向にあの男は現れない

哲「やっぱなんもねえんじゃねぇか」

次「かな〜・・・・・」

?「これは現実に起こることですよ」

全「っ!!?」

男は突然現れた。ベランダに立っている。
空から飛んできたのか?いや、そんなことはどうでもいい。まずは話を聞かなければ

哲「あんたは・・・何者だ?これから何が起こるんだ?」

キル「申し遅れました。私の名前は『キル』このゲームの案内人です。それと・・・これから起こることでしたね。それは・・・『Hell Game』です。」

次「いや、それは分かるんだけど・・・・何をするんだ?っていうこと」

キル「そういうことでしたか。失礼。では教えしましょう。あなた達にはこれから『悪魔』と戦ってもらいます。もちろん、こことは違う世界です」

次「違う世界?」

キル「はい、『Hell World』(ヘルワールド)
という世界です。こことは違う次元を進んでいる世界です」

哲「でもその世界に行った後は?こっちの世界の俺らはどうすんだ?」

キル「それは心配ありません。違う次元、時間で進んでいるので向こうでの一年はこちらでの一時間ほどです」

哲「なるほど・・・んじゃあ『悪魔』と戦うっていうのは?どうやって戦うんだ?」

キル「それは後ほど・・・時間が迫っています。早くしなければ向こうの世界と繋げることができなくなってしまいます。では決めてください。ゲームに参加するか、それともリタイアするか」

次「どうする?哲也」

哲「決まってんだろ・・・行こうぜ!俺はこれぐらいの刺激が欲しかったんだ」

次「そう言うと思ったよ。んじゃ、キルさん・・・だっけ?俺らはゲームに参加するぜ」

キル「分かりました。では、参りましょう」

そう言うと男は宙の浮き、呪文を唱え始めた

哲「す、すげえ・・・」

次「ああ・・・」

キル「・・・我魔界の使者キル、案内人の名において魔界への扉を開通す、『ゲート』」

すると目の前に真っ黒な扉が現れた。その扉は夜の闇よりも濃い色だった。キルは扉を開けた。

キル「では、どうぞ」

次「・・・行くか」

哲「・・・ああ、行こう」

そして哲也と次郎の二人は扉の中へと入っていった。扉はギギィと音をたてながら閉まった

コンコン、扉をたたく音

母「哲也ー。お菓子持って来たわよ・・・あれ?いないじゃない。出かけたのかしら」

バタン、扉は閉まった

         ・
         ・ 
         ・
哲「・・・ここは?」

キル「おや、目が覚めたようですね。ここが・・・『Hell World』です」

哲「ここが・・・『Hell World』・・・」

そこに広がっていたのは大きな山々、遥か向こうには海も見える。そして草原。

哲「すげえ・・・おい、次郎!起きろよ!」

次「うぅん・・なんだよ騒がs・・・・・なんじゃこりゃ」

次郎はかなりマヌケな顔をしている。さっきの俺もこんな顔してたのか・・・

キル「次郎さんも目覚めたようですね。では改めて説明しましょう。これは『Hell Game』、悪魔を倒していくゲームです。このゲームの参加人数『105』人。この中の誰かが魔王を倒した時点で全員のゲームクリアが決まります」

次「ってことは何もしなくてもクリアできるってことか」

キル「いえ、そのようなことはありません。プレイヤーには定期的に『試練』が言い渡されますので、日々修練しなければクリアはできないのです」

次「そっか・・・やっぱり戦うしかないってことか」

キル「そういうことです。ちなみにあなた方が最後に決まったプレイヤーなので、あなた方が『力』をある程度使いこなせるようになれば本当のゲームスタートです」

哲「『力』ってなんだ?あの、俺が言ってた悪魔と戦うためのものか?」

キル「そうです。この世界に来たプレイヤーには『力』が与えられます。今からその方法を教えましょう」

次「方法って・・・あんたが『力』をくれるんじゃないのか?」

キル「いえ、『力』はあなた方自身が創り出すのです。いいですか?この世界での戦いにもっとも大事なのは『イメージ』です」

哲「『イメージ』?」

キル「はい、そうです。では始めましょう。
まず『戦う』ということをひたすら『イメージ』してください」

哲「『戦う』を・・・」

次「『イメージ』する・・・」

二人は目をつぶりイメージした

         ・
         ・
         ・
キル「・・・イメージが固まってきましたね。では目をつぶったまま今のイメージを維持してください。私がそれを記憶します」

(・・・哲也君。君はまたすごいイメージを創ってしまいましたね。彼は気づいてないようですが)

キル「・・・できました。目を開けていいですよ」

哲「で、次はどうするんだ?」

キル「私が記憶したあなた方のイメージをまたあなた方の頭へ送ります。それを今度は現実に創り出すことをイメージしてください。そうすれば自然とその形を成していきます」

哲「わかった」

次「現実に・・・創る・・・イメージ・・」

すると次郎の前に棒のような物が現れた。それは徐々に形を変えていっている

キル(!次郎君は生成が早いですね。この二人は・・・見込みアリですね)

次「・・・来た!」

次郎の前には刀ができていた

次「これが・・・俺の『力』」

哲「俺もそろそろ・・・よし!」

哲也の前に現れたのは雷の玉だった

キル「二人ともできましたね。『力』というのは二つに分かれているのですが次郎君のような武器型は『アーマー系』、そして哲也君のようなプレイヤーに自然の力や肉体強化を与えるものを『ネイチャー系』といいます」

次郎は刀を手に取った。そして哲也の雷の玉は哲也の体へと入っていった

キル「早速ですがテストをしましょう。その『力』を使いこの悪魔たちを倒してください」

キルがそう言うとどこからともなく二体の悪魔が現れた

キル「ほんの腕試しです。これが倒せないようではこの先プレイするのは難しいでしょう。ではバトルスタート」

哲也「行くぞ!次郎」

次郎「よっしゃ!やってやるぜ!」


    



    第弐話終了

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