小説置き場

□第捌話『試練と死蓮』
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ヴァ「・・・ヤバイかもな」

次「ちっ、うまく避けやがったな。ならこれはどうだ」

覇幻を大きく横に振り、炎の斬撃をアガレスに飛ばす

ア「こんなもの、はあ!」

アガレスは手を前に出し何かを放った。それは斬撃を消し去り、次郎に直撃した

次「ぐはあっ・・・なんだ今の・・・」

愛「大丈夫!?」

愛海は心配してか近くに行こうとする

次「来るな!・・・離れてろ。大丈夫だ」

(哲「なあ、ヴァジュラ。ヤバイってどういうことだ?」)

ヴァ「悪魔の中でも人型っていうのは魔力が特別強いんだ。まあ、ピンからキリまであるけどな。アガレスはピンよりちょっと上くらいなんだが・・・今の次郎には・・・」

(哲「キツイってことか・・・。頑張れ、次郎・・・」

ア「もう一発だ」

同じ動作をする
次郎は覇幻を前に構える

ギギギイイィン
覇幻に何かが触れる。その直後にまた何かが次郎を襲う

次「ぐあああ!」

愛「次郎君・・・・・」

次郎はまだ正体がなんなのか分からない

ア「くっくっく・・・このままではつまらぬ。俺の能力を教えてやろう」

そういうとアガレスは地面に手を置いた

ア「これが俺の能力だ」

アガレスが言った直後、辺り一帯の地面が大きく揺れた

次「な、なんだこれ。・・・地震?」

ア「ご名答♪」

ヴァ「あいつ・・・そうか。あいつの能力は『地震』のように振動を作り出すんだ」

ア「そういうことだ。俺の能力【振動(クエイク)】は振動を衝撃波として放つことができる。そして・・・」

ヴヴヴ・・・ドガアァ
次「ガアアァ!クソッ・・・見えねえ・・・」

アガレスはニヤリと口元を上げ笑った

ア「そう、振動だからな。目には見えない」

ヴァ「これは本格的にやばいぞ・・・」

次「クソ・・・ふざけやがって!」

次郎は覇幻を前に構えながら勢いよく突っ込んでいった

ア「フン・・・学習しないな。そんな刀一本じゃ防げんぞ。【振動】!」

ヴォン・・・ヴヴヴヴ
クエイクが次郎へと放たれる

次「へっ・・・これでどうだ!【火焔刀】斬撃!」

炎の斬撃がアガレスへと向かっていく。しかし斬撃は次郎から少し離れた場所でクエイクにより消え去った

ア「馬鹿が!その攻撃はさっき消されただろう!」

次「はっ・・ほざいてろ」

斬撃は完全に消されてしまった

愛「次郎君!逃げて!」

次「・・・そこだな?クエイク」

次郎は斬撃が消されてすぐ後に大きく上にジャンプした

ヴァ「・・・次郎、考えたな」

次郎は着地した。今度はクエイクを喰らわなかった

ア「何?・・・そうか、斬撃の消えるタイミングで避けたのか」

次「その通り。それともう一つ・・・」

次郎はすばやくアガレスに攻撃が届く範囲に入り込む

次「その技・・・近くじゃ使えないだろ?」

ア「く・・・・・」

アガレスの腹部を狙い覇幻を突き出す

次「【火焔刀】一突き!」

ドスッ
次郎の突きは見事にアガレスの脇腹に刺さった

ア「がはっ・・・キサマァ〜・・・いい気になるなよ!」

アガレスが魔力をためる

ア「かあ!」

クエイクを自分の体の周囲に広げた

次「ぐうぅぅ・・・」

次郎は一旦距離を取り、覇幻を構えなおして突撃の構えに入る

ア「いいだろう。本気を見せてやる。後悔するなよ!」

周囲の空気が重くなる。アガレスの魔力が渦巻いているようだ

次「そんなもんまたタイミングを合わして避けてやるよ」

ア「・・・一瞬だ」

両手を体の前で合わせた

ア「【破壊の振動(デストロイ・クエイク)】!」

巨大なクエイクが大地を削りながら次郎に迫ってくる。ものすごい威力だ

次「なんだよこれ・・・」

愛「次郎君!」

どんどんクエイクが迫ってくる

次「!・・・ここで避けたら愛海に当たっちまう・・・しょうがねえ」

目には見えないが大地の削りが目の前まで迫ってきた

次「耐えてくれよ・・・俺・・・【火焔刀】全開だ!」

ズガガガガガガガガガ
次郎は全身の力をこめてデストロイ・クエイクを止める

次「ォォォォオオオオオ!

ヴァ「次郎!駄目だ・・・それ以上やったら・・・」

ドガアァァァアン

クエイクが止まった。辺りは煙に包まれた

ヴァ「次郎!無事か!」

・・・・・煙が晴れた・・・次郎は・・・倒れていた

愛「次郎君!」

第捌話終了

この回はもう一回続くんでそこんとこヨロシク

次郎はどうなる!!
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