小説置き場

□第玖話『真実』
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愛「第零次世界大戦・・・?なんか私たちの
世界の第二次世界大戦みたいだね」

キル「それもそうです。もともとこの世界と
あなた方の世界は一つだったのですから」

次「え、そうなの?だったら少しぐらいはそ
の情報とかが残ってるはずだろ?社会とかで
勉強しそうだし。にわかには信じがたい話だな」

キル「情報なら残ってますよ。例えばそちら
の世界での妖怪や悪魔などのたぐいはこの世
界の者のことです。今まで倒してきた悪魔達
もそうです」

愛「ねえ、じゃあなんで別々の世界になっちゃったの?」

その瞬間、ヴァジュラの顔がこわばった。ヴ
ァジュラと同じ体を共有している哲也はその
ほんの少しの変化に一人だけ気づいていた

(哲「ヴァジュラ・・・?」)

ヴァ「それは俺が話そう」

キル「ヴァジュラ君、僕が話します「いいん
だ」・・・ヴァジュラ君・・・」

キルはどこか心配そうにヴァジュラを見てい


ヴァ「まず、第零次世界大戦ってのは俺ら人
間と悪魔の大戦だ。たぶんあっちの世界と合
わせた戦争の中でも一番デカイ戦争だ。俺は
その戦争に参加していた。特攻隊としてな。
キルもその中の一人だ」

愛「え!?キルさんも戦争に参加してたんで
すか!?」

キル「・・・はい、私はヴァジュラ君と共に
軍の中の特攻隊に入っていました。道を切り
開く為の隊です」

次「ってことは皆かなりの強さだったんだな」

ヴァ「ああ、確かに軍の中でもトップクラス
の実力者を集めた隊だった。しかし悪魔も弱者ではない。戦況は接戦だった。そして戦争
が始まってから十日目、俺らの軍は一斉攻撃
を仕掛けたんだ。もちろん特攻隊は先頭を切
って行った。しかし・・・」

キル「罠だったんです」

次「罠?」

ヴァ「そう・・・俺らの軍に裏切り者がいた
んだ・・・!」
(哲「ヴァジュラ・・・・・」)

哲也にはヴァジュラの感情が少し共有するこ
とができる為、ヴァジュラの怒りの感情が自
分の中に流れてきていることが分かった

ヴァ「そいつの名は・・・『ゼオス』・・・
!」

愛「『ゼオス』・・・その人が裏切って、何
をしたの?」

キル「ゼオスは私たちが一斉攻撃をする日に
ち、時間帯を悪魔の軍に伝えていたんです」

ヴァジュラは力強く拳を握っていた・・・

ヴァ「俺たちはそんなことは知らずに攻撃を
仕掛けた。するとどうだ、敵が一匹もいない
んだ。次の瞬間には俺たちは囲まれていた。
もう軍もバラバラさ。あちこちで自分の仲間
の悲鳴が聞こえるんだ。特攻隊も半分を失っ
ていた・・・・・」
        ・
        ・
        ・
?「くっそ!おい!こっちはあと何人!」

??「私たちを合わせて7人だわ!」

□「こりゃぁ・・・やばいねぇ」

■「のんきにいってる場合か」

○「でも・・・ほんとにどうしよう」

●「ああ、確かにこのままだと・・・」

▲「・・・全滅よ」

?「・・・仕方ない。おい、皆聞いてくれ。俺が突っ込んだらすぐに逃げろ」

●「まさかお前・・・」

??「駄目よ!皆で生き残るの!」

■「『??』。行くぞ。こいつの言う通りにしよう」

●「ふざけんな!俺は残る!」

■「馬鹿野郎!『?』の気持ちを踏みにじるきか!」

??「でも・・・でも・・・!」

?「・・・・・お前らは生きろ!・・・じゃーな」

●「『?』ーーーーーーー!」
         ・
         ・
         ・
(哲「・・・そうか。あの映像はヴァジュラ
の記憶だったのか・・・」)
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