短編読み切り集

□妖精レフィーナの塩加減
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-妖精歴4925年〜妖精界 ルリ@アルコロ
今妖精界から一人の探偵が初仕事をするため人間界に降りてきた。

-西暦2010年〜人間界 日本@札幌
ここは悩みを持つ者が集う場所。ここに相談してきた者は必ず悩みが解決するという。それとここの事務所なのだが、何故かメロンブックスやアニメイト、らしんばんがある。それもそのはず。あの札幌の聖地○大ビルの一室を使っているのだから。だが入り口は普段はわかりやすい場所にあるのだが、特別な悩みの相談を承る為の入り口は、普通では見えないのである。その入り口は、極限の悩み状態を抱えている者でしか身えなかった。そこへの入り口はビルの4階あたりにある行き先の無いエレベーターの先にあるが、今までの利用者は5人だけだった。

ここの事務所はただの事務所ではない。そう、ここの従業員は普段は本当の姿は隠しているが皆人間ではなく妖精なのだから。
今日は妖精界から一人の妖精探偵見習いが来るはずなのだが…
「すいません!遅れました!」
大きな声で次元ホールから出てきたのは小さな妖精の女の子だった。彼女の名前はレフィーナ、今日からここに赴任して来た探偵見習いだ。
「初日から遅刻とは何なんだ!」
こう怒鳴るののは事務所長のフェーガルだった。
「すいません、妖精道5号線が込んでいてバスが止まっていたんですよ。これ遅延証明。」
確かに50分の遅延と描いてあった。それを見たフェーガルはあっさりと許した。それもそのハズ、フェーガルは定期的に妖精界に帰るため人間界に戻る時は必ずこの始発のバスに乗って人間界へ戻る。そりゃ間に合う始発で遅刻したら誰でも許すはずだ。(妖精界では普通らしい。)

今日は事務所も休み、みんなで歓迎会をしてくれるらしいけど、みんなが準備をしている間はここの研修を受けることにした。
「今日からここは君が働く事務所だ。」
フェーガルがそう案内すると、レフィーナは「おぉ」と顔をしながらうなずいた。
部屋の案内も終わり、次は業務の話が出た。
「妖精探偵は仕事に応じてポイントが増える。」
不思議なシステムだ。するとフェーガルはポケットからカードを出してレフィーナに説明した。
「Q→Aポイント。このポイントが仕事に応じて各妖精に振り分けられる。」
そう言われるとレフィーナは一枚のカードを貰った。
「これは?」
「これは“くぱぁかーど”だ」
くぱぁかーど、「クエスチョン プレゼント アンサー」カードの略称。
「このポイントが今後の君の給与にも影響してくるから、重宝するように!」
そう説明を聞き終えるとちょうど歓迎会の準備ができたようだ。

歓迎会には
「ようこそ、妖精探偵事務所ケルファーストへ!」
そう描いてあったのだった。
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