バカテス

□僕と違和感と饒舌
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まぶしい…

ふいにまぶたに差し込んで来る光が強くなった。不思議に思い目をあけると、窓から陽光がさしていた。寝起きでだるい体を叱咤し、起き上がる。


「明久、起きた?」
「うん。まだねむいけ………ムッツリーニ?」

振り返るとムッツリーニが居た。
Yシャツにズボンというラフな格好だ。制服のジャケットは壁に掛かっていた。
あれ…?もしかしなくてもここは僕の家だよね?なんでムッツリーニが居るの…?


「まだ眠い?」
「う、ん…」
「朝から可愛い表情をするな。我慢出来なくなる」
「ねぇ我慢てなに?;」

朝だが普通に会話出来た。
普段なら朝はまともに頭が働かない。

………ん?

・・
普通に会話……?





「ね、ムッツリーニ」
「どうかしたか?」
「………」

おかしい。
普段のムッツリーニなら沈黙の後に首を傾げたりするだけで極力喋らないのに。

「なんか、普段と違うよね;」
「そうか?俺は別に普通だ」

あれ…、
ムッツリーニって普通に話したらこんな喋り方するのか。
なんか新鮮……じゃなくて;

「なんでそんな」
「明久」
「ふぇ…」

饒舌なんだ、と問いかけようとした矢先、遮られた。
頬をなぜられる。
真っ直ぐムッツリーニを見れば真剣な視線と目が合った。



あれ…、


あれ、




なんだろ、





ムッツリーニがすごく…



―――格好良い。






「明久…、明久を俺の好きにしていいか」
「…………っ」

僕は思わず頷いてしまった。
だって、格好良いんだよ、ホントに。



そして一瞬、笑顔になり、また真剣な表情に戻るムッツリーニ。
徐々にお互いの顔が近付き…


 
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