結界の巻物

□繋れた神の甘い夢
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―・・・びしぃ




――・・さびしぃ






―――寂しい・・




もうこの土地に封印されて何年になるだろう・・。

私を封印したアイツもあっさり死んでしまった。

私の力を求めて来る妖たちは、何故か私のことをさせる・・。


なんで・・?



何度死にたいって思っても死ねない。

いまいましいこの身体。

あと何百年、ここに閉じ込められるんだ・・?

出たい・・。ここから出たい・・。


誰か私を助けて・・。


寂しい・・。一人は寂しい・・。

誰か一緒にいて・・!


恐い・・。この闇が・・!




誰かっ!




「良守?なんで泣いてるの?」

「えっ?」

時音に言われ、良守は自分の頬を伝う涙に気づく。そして自分が泣いているとわかった瞬間、よくわからない感情が込み上がって来た。

「ひっ・・ひっく・・!なん・・で・・?」

「えっ!?ちょっと良守どうしたの!?」

時音が優しく良守の背中を擦る。良守は涙が止まる様子もなく泣き続ける。

「わからない・・。よく・・わからない・・。
でも・・寂しいよ・・恐いよ・・」
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