そなたの巻物

□神に望む予兆の知らせ
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良守は目の前のモノに絶句していた。
それこそ放心状態で、今まさに現実逃避したい気持ちを必死に抑えていた。



それは、先ほどの事・・・

いつものように、漆黒の装束を身に纏い、いつものように時音達と合流し、いつものようにくだらないケンカをして、いつものように妖を倒している時、急に空が大きな音を上げ、不意に上を向けば、こちらに向かって落ちてくるソレ。

そしてソレは一気に烏森の地へと降り・・・いや、落ちて来た。

ドシャーンッ!!!

「「!?」」

あまりの出来事に、驚きを通り越して声が出ない。
良守達の前に現れたのは、、全身に深緑纏った大きな龍だった。

「斑尾。帰ろうか・・」

「良守!現実逃避してる暇あったらちょっとでも考えな!」

現実逃避しようとする良守を呼び止める。

「んな事言ったってなんだよコレ!?なんでいきなり龍が降ってくんだよ!?」

「知らないわよ!?あんたちょっとこの龍に事情聞いてきなさいよ!?」

「はぁー!?なんで俺!?」

「いいから聞いてきな!」

言い争った末、やはり時音の迫力には敵わず、良守はしぶしぶ龍に近づいていく。
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