結界の巻物★そのニ

□俺と氷浦の勉強日記
2ページ/2ページ

夏休みの三者面談が行われ、いつもは父さんが来るはずなんだけど、何故かたまたま帰って来た兄貴に任された。
俺は文句を言いつつ学校に着いて、三者面談が始まった。が…。
開口一番に言われた言葉が…

「このままだと、高等部へは上がれませんね」

だった。
それから黒須先生は毎日の俺の授業態度を延々と語り出した。
途中から兄貴の雰囲気が恐いほど冷たくなったのを死ぬほど覚えている。
あんな心臓に悪い出来事、二度と起こりたくない…!

それから、渡された、夏休み前に行った実力テストの結果表。
それを見た兄貴の瞳には、確実な怒りが写っていた…。


「あんたさぁ…どうやったらこんな点数取るわけ…?」

落ち込んでいる俺に、時音が呆れたように呟く。

「時音にはわかんねーよ…」

俺が問題児とするなら、時音は優等先。俺とは正反対な時音に俺の悩みなんてわかるもんか。

「せめてノートは取りなさいよ…。あんた一体いくつからサボってたわけ?」

「……多分…小五」

小四までは授業を受けなくても、だいたいはついていけた。まぁ、九々の七段は未だに言えないけど…。
けど、小五から急に難しくなって、今ではもうさっぱりだ。
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ