Dear Lover

□第三夜
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「.......っ!」
「.....ん.......っ....はあ」
「.....ライト...くん!?」
「..ん?...あれー?なーんだ
ビッチちゃん生きてたの?」


左二の腕の妙な感触で目覚めた。
そこはさっきと同じ、拷問部屋。
私のすぐ隣にはライトくんがいて、
どうやら血を舐められていたらしい。

くすぐったさと痛みが混じって変な気分。


「......生きてる...」
「んふ、良かったねビッチちゃん♪」

そう言いながら私の腕に再び口を近づける

「...!や、めて!」

必死に動かした右手は
まるで重りがついてるかのように
重くて痛い。外傷はないのに。
まるでセメントで固められていたところから
抜け出すように自由がきかない。


「ええ?どうして?」
「どうしてもなにも!私は...」


ーー私は...


「......ビッチちゃん?」
「.........。」


ーー私は、もう...。

「あらら、泣いちゃって...
そんなによかった?んふ」
「........。」
「ああん、もう、冗談だよ。
無視しないでよー。」


私の耳はライトくんの声も通さず
ただレイジさんとのあの会話を
何度も何度も何度も何度も再生した。

「はあ、なんかつまんないな。
いーや!今日は、またね、ビッチちゃん。」


呆れたのか飽きたのか
ライトくんは飄々と帰っていった。
私の血が辺りに飛び散ったまま。
左腕の傷からは
ライトくんが舐めてくれていたからか
血が止まっている。


「..........。」


暫く放心して何も考えられない。
だけど、どうして

ーーどうして私は生きてるんだろう。





      
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