大乱闘スマッシュブラザーズ〜光と夢の戦士たち〜
□第二話 スマデラ屋敷
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小高い岡の上にそびえ建つ古めかしくも荘厳な屋敷。
スマデラ屋敷と呼ばれる建物の廊下で、マリオと、恐竜のような生物と威厳があるポケモンと呼ばれる生物が歩いていた。三人はいかにも「大掃除しました」という格好をしている。
「すいません、マリオさん、ミュウツーさん。掃除の手伝いをしてもらっちゃって。おかげで高い所がらくに掃除できました。わたくしひとりじゃ日が暮れてましたよ。」
恐竜は二人にお礼をいう。どうやら掃除係のようだ。
「きにするな。ちょうどヒマだったし。ヨッシーも、もっと人を頼って好いとおもうぞ?一応係分担はしているが頼めば皆手伝ってくれるさ。な、ミュウツー。あんたもヒマだろ?。」
マリオはポケモンの方を見た。
彼はミュウツー。かなり強い超能力を持っている遺伝子ポケモンだ。
ミュウツーは口を開いた…が、声がでるわけではない。
かわりにテレパシーで話す。
『わたしは決して暇なわけではない。だがヨッシーよ。助けを求めるなら力を貸そう…。』
ヨッシーと呼ばれる恐竜はニッコリほほえんだ。
「ありがとうございます。…おや?」
ヨッシーは、廊下を走ってくる子ども達に気付いた。
赤い帽子にボーダーラインの服に黄色いリュックの少年と、満月の光のような髪にサファイアの瞳をした森の妖精のような緑服の少年。そしてその少年の頭に乗っかっているピンクのボールのような生物。
「ネス、子リン、カービィじゃないか。相変わらず仲良し三人組は健在だな。どうしたんだ?」
マリオは三人組に問いかける。
「マリオ、これ。」
ネス、と呼ばれた赤帽の少年はマリオに手紙のようなものをわたした。
それを見てマリオは驚く。
「これ…スマッシュブラザーズへの正式な招待状じゃないか!ネスが書いたのか?」
「うん。ねぇ、マリオ。その子たちを招いていい?」
「ネスがさ、夢で新しいメンバーが増えるだろうってお告げを聞いたんだって。」
「もう、近くに来てるみたいペポ。」
「お告げ…ね…。」
マリオは考える。
ネスはPSI(サイ)と呼ばれる「心の力」の使い手だ。その力は超能力に近いが、実際はミュウツーとは違うものらしい。未来を読んだり人の心を読みとったり(もちろん相手が許す範囲で)言葉を持たないものとも会話したり。
そのネスにあったお告げ。
「(これも“運命”ってやつなのか…?)」
「マリオ……?」
マリオは向き直る。
「わーた。この招待状を受理する。鍵を用意しとくからおまえらむかえにいってこい。どうせ、結界のせいでここに入れないだろうからな。」
マリオがそういうと子ども達の目が輝いた。
「ホント?新しいメンバーが増えるんだね!ネス、君の予知ってすごいね!」
「ありがとう、マリオ。それじゃ早速むかえにいってみるから皆を集めといてよ!」
「今日はパーティーペポ!」
子ども達は元気よく走り去った。
『新しいメンバーが増えるのか…。また騒がしくなる…』
「どんな人なんでしょうね。ネスさんが“子”と言っていましたからたぶん子どもですね。」
「ヨッシーは子ども好きだからな。」
「はい。子どもはかわいくてふっくらしてやわらかくて…とってもおいしいですv」
「そうそうやわらかくて…って食うなよ!!」
「いやだなぁ〜マリオさんてば。軽い冗談ですよ?」
「おまえが言うと冗談にきこえん!!」
『………』
正直このテンションについていけないと感じたミュウツーはだまってその場を立ち去ろうとした。が、ここに近づいてくる別の気配に気づいた。
『マリオ』
「?」
ミュウツーに促されて今度は後ろをみる。
すると見慣れた顔がこちらにむかってきていた。
緑の帽子にオーバーオール。
マリオの双子の弟、ルイージだ。
「兄さん!ヨッシー!あ、ミュウツーおはよう。ねぇ兄さん、僕達に手紙がきてるんだ。なんか急ぎみたいだよ。」
そう言って、ルイージはマリオとヨッシーに手紙をわたした。
「速達か?どれ…」
マリオは手紙を開いて驚く。
「こっ、これは…」