クロノトリガー 〜弾かれた時の引き金〜

□ガルディアを継ぐもの
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俺はカエルだ。そう。俺は夢を見ている。それははっきりしている。時々わかるんだ。これは夢だってことが。

俺はクロノだ。いや、カエルだが。…ええと、つまり夢の中で俺はクロノになっていた。
…今いる場所はA.D1000年。鐘がある広場。この鐘は「リーネの鐘」というらしい。あの若く美しいリーネ様が過去の人となっているのをみると、時の流れの無情さを感じる。自分もこの時代では名も残らぬ過去の人物。もっとも、中世のガルディア王国でさえ、自分のことを覚えている人物はいないに等しいのだから今さら仕方ないことだが。

「う…ん…。…ここは……。」

隣で、クロノの幼なじみルッカが顔をあげる。発明家の娘で才色兼備。俺が思うに、クロノはこの娘に惚れてるな。ま、俺のカンだが。
どうやら俺たちは広場の真ん中で倒れていたらしい。周りの連中が不信に思わないのはやはりこれが夢だからだろう。

「クロノ、大丈夫だった?ルッカも。」

金の髪を揺らしながらマールが立ち上がる。
元気印の彼女は、驚くほどリーネ様にそっくりだ。事実、最初にあったとき俺も見間違えたくらいだからな。それもそのはず。彼女は現ガルディア王国の王女。リーネ様の子孫だ。それに、いくらリーネ様にそっくりといってもマールはマール。大事な俺達の仲間だ。ムードメーカーな彼女のおかげで俺たちは何度も助けられた。いつもマールは俺たちの事をきずかってくれる。…とクロノにマールの事を言うとクロノのやつ「惚れたか?」とちゃかすがとんでもない。悪いが俺はロリコンの気はないんだ。自分の歳など数えたことはないが少なくとも魔王の次に年長だぞ俺は。エイラだって多分年下だろう。ロボは…知らん。
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