大乱闘スマッシュブラザーズ〜光と夢の戦士たち〜

□第二話 スマデラ屋敷
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その頃、スマデラ屋敷への一本道を走っている二人組がいた。

ユウキとヨナだ。

「不思議ね…。走り続けてるのにそんなに疲れないよ?」
「…ぼくは……少し疲れちゃった…。」

ヨナがそういうのでユウキは走るスピードをおとした。
もともと、ユウキは運動神経はいいほうだった。走るのも好きだし、この世界にきてからは一層体が軽くなった気がする。

「(これも“異世界”だからかな…)」

ユウキとヨナは歩いて、岡の近くまできた。
すると、今まで見えてなかった建物が,まるで霧をはらったように唐突に現れた。

「うわぁ、大きな屋敷!」
「今まで見えてなかったのに…どういう仕掛けになってるんだろう。」

二人は屋敷に近づこうとした。

しかし、何かにはじかれるように、屋敷に近づけない。まるで大きなゴムボールに向かって歩いているようだった。
何度かチャレンジするが、一向に近づくことができない。
「どうなってるの?」
「これじゃ、屋敷にいけないよ…」
二人が途方に暮れているとき、


「こんにちは。」



とつぜん、声が聞こえた。
見ると、いつからそこにいたのか、不思議な姿をした少年たちがいる。赤い帽子の男の子ともうひとり緑の服の男の子。それにピンクの生物。

ネスと子リンとカービィだった。

「わ〜ほんとに来たペポ!」
「はじめまして!」

カービィと子リンは笑顔で元気に挨拶した。

ユウキとヨナは、三人の人懐っこい笑顔に安心して話しかけた。
見れば三人ともヨナと同じ位の年頃に見える。
「はじめまして。私はユウキよ。あの…あなたたちは?もしかして、スマデラ屋敷の方?」

「そうだよ。ボクたちはきみたちをむかえに来たんだ。…えと、ボクはネス。ユウキさんと…ヨナくんだね。」

それを聞いてヨナは驚いた。まだヨナは名乗っていない。
ネスはちょっと複雑そうな顔をして説明した。

「ごめんなさい。ちょっときみの心を読んだんだ。ボクはPSI使い。相手の心を読んだり未来を見たりできる。気に障ったらごめんね。」
「きみたちがここに来るって気付いたのはネスなんだ。スマデラ屋敷には結界が張ってあるから普通の人は入れない。だからおれたち、むかえに来たんです。」

「あ、ううん。全然気にしてないから安心して。あと敬語使わないでよ。多分同い年くらいだし…。改めてぼくはヨナ。よろしく。」
「私も普通でいいよ。ね、ネスってすごいんだね!超能力が使えるなんて…。ここが異世界ってことは知ってるけど超能力が使えるってすごいことじゃない?大事にしなよ!自分の長所だもん。」

ユウキに誉められ、ネスは笑顔になった。

「ありがとう!おねえちゃん!」

「あ〜ネスばっかりずるいぞ!おれだってオカリナ吹けるし剣だってつかえるんだ!」
「ぼくはいろいろ吸い込んで相手の能力をコピーすることが出来るペポ!」

「へ〜すごい…。」
「面白いんだね。ね、スマデラ屋敷ってほかにどんな人が住んでるの?」

「いろんなヒトが住んでいるよ。すっごく早く動けたり、高くジャンプしたり。人間じゃないヒトもいる。でも、みんなとっても仲良しなんだ!」
「人間じゃない?あぁ、この子みたいな?」
ユウキはカービィを見て言う。

「コノコじゃなくてカービィペポ。」

ネスは微笑む。
「そんなかんじかな。じゃ、百聞は一見に如かずだし、中に入ろう?ユウキおねえちゃん、ヨナ、手をつないでいて。」

二人は言われた通り手をつないだ。
するとネスと子リンが二人を挟むように手をつなぐ。
5人はネス、ユウキ、ヨナ、子リン、カービィの順で横一列に並んだ。

「こうすれば、スマデラ屋敷の鍵がなくても入れるんだ。」

「屋敷の“敷地に入る”のに鍵が必要なの?鍵で扉を開けるんじゃなくて?」
「スマデラ屋敷の結界は甘くないペポ。たとえスターロッドの力を借りたとしてもここの結界を突破することはできないペポよ。」
「………?」


兎にも角にも5人はスマデラ屋敷の門をくぐりぬけたのっだった。
 
 
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