Shortnovel

□キンモクセイ
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今から五日前の水曜日。
オレが働いている会社にしては珍しく平日に休暇を貰えた。……って言っても、その休暇の分の労働を昨日の土曜日にやったからあまり変化は無いケドね。

話しを戻して。
まぁ、そんな感じで貰えた珍しい平日の休暇。

貰ったはいいが何もやる事が無くて部屋の掃除をしたり、布団を干したり、平日にしか見れないお昼にやってる生放送バラエティーを見たりと、一人でまったりと過ごした。

これが休日なら愛しい恋人と過ごせるが今日は平日。
愛しい恋人は学校に通い、ふてくされながらも頑張って授業を受けているだろうから邪魔したく無くてメールも出来ず暇でしょうがなかった水曜日に偶然にも気づいた事がある。

それは子供が喜ぶ三時のおやつの時間。
ベランダに干してた布団をこんでいた時に鼻をかすめたほんのり甘い香り…。

始めは近所の人がかわいい我が子の為にケーキでも焼いたのかと思ったが違う。

(この匂いは…)

ベランダから乗り出して辺りを見渡すと甘い香りの正体を見つけた。

(なるほどね〜。これは日曜日に教えてやらなくちゃな!)

愛しい恋人の姿を思い浮かべながら今週に雨が降らない事をオレは祈った…。
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