Shortnovel
□プレゼントを君に…
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「たく、誕生日プレゼントに何て物を渡すんだあのモヤシは!」
先程のことを思い出しながらぶつぶつと一人話す神田。
「そういえば朝食まだだった…食って行くか」
神田は食堂に入り、いつも通り蕎麦を頼み座席について、出来立ての蕎麦をすすった。
「あれ?ユウじゃん!」
声のした方を振り返ると、そこにはオムライスを持ったラビがいた。
「今朝食?奇遇じゃん!オレも今から朝食さ!隣いい?」
「好きにしろ!それと、オレのファーストネームを呼ぶな!」
神田の問い掛けにまぁまぁと軽く返してラビは神田の隣に座った。
その後しばらくラビは色んな話しをし、神田はその話しを静かに聞いていた。
「あ!そういえば…ユウ今日誕生日だよね?」
「あ、あぁそうだが」
「なら、誕生日おめでとう!!はい、オレからのプレゼントさ!!」
渡されたのは黒い袋に包まれた物だった。
「あ、ありがとうな…開けてもいいか?」
「どぉ―ぞ!ユウはきっと喜ぶさ〜vvv」
内心ドキドキしながら袋のテープを剥がす神田。
そしてテープを剥がし中身を取り出すと、それは18禁本だった…。
「ユウはこういうのに疎いからオレが教えてあげようかなって///…ってユウ―――!!!何してるんさ―――!!!!!」
「あ?今日は雨が降って少し寒いからな、ちょうどいい燃やす物があったから、暖炉に火を燈そうと」
「そんな酷いことしないでさ〜せっかくユウの為に買ったのに――!!」
「こんな物オレはいらん!!」
“ポイッ!!”
神田は言い終わると同時に本を暖炉の中に放り込んだ。
「あ゛――――!!ユウのバカ――――!!!」
「あ〜ちょうどいい具合の温度だな」
ラビの絶叫の中、暖炉の中の本は燃えて行った…。