Shortnovel

□プレゼントを君に…
3ページ/13ページ


「たく、誕生日プレゼントに何て物を渡すんだあのモヤシは!」

先程のことを思い出しながらぶつぶつと一人話す神田。

「そういえば朝食まだだった…食って行くか」

神田は食堂に入り、いつも通り蕎麦を頼み座席について、出来立ての蕎麦をすすった。

「あれ?ユウじゃん!」

声のした方を振り返ると、そこにはオムライスを持ったラビがいた。

「今朝食?奇遇じゃん!オレも今から朝食さ!隣いい?」

「好きにしろ!それと、オレのファーストネームを呼ぶな!」

神田の問い掛けにまぁまぁと軽く返してラビは神田の隣に座った。

その後しばらくラビは色んな話しをし、神田はその話しを静かに聞いていた。

「あ!そういえば…ユウ今日誕生日だよね?」

「あ、あぁそうだが」

「なら、誕生日おめでとう!!はい、オレからのプレゼントさ!!」

渡されたのは黒い袋に包まれた物だった。

「あ、ありがとうな…開けてもいいか?」

「どぉ―ぞ!ユウはきっと喜ぶさ〜vvv」

内心ドキドキしながら袋のテープを剥がす神田。
そしてテープを剥がし中身を取り出すと、それは18禁本だった…。

「ユウはこういうのに疎いからオレが教えてあげようかなって///…ってユウ―――!!!何してるんさ―――!!!!!」

「あ?今日は雨が降って少し寒いからな、ちょうどいい燃やす物があったから、暖炉に火を燈そうと」

「そんな酷いことしないでさ〜せっかくユウの為に買ったのに――!!」

「こんな物オレはいらん!!」

“ポイッ!!”

神田は言い終わると同時に本を暖炉の中に放り込んだ。

「あ゛――――!!ユウのバカ――――!!!」

「あ〜ちょうどいい具合の温度だな」

ラビの絶叫の中、暖炉の中の本は燃えて行った…。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ