・OTHERS・
□DRUNK!
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オレは、今日何十回目かのため息をついた。
目の前には──
すっかり酔いの回った大竹がいた。
今日はスペシャル番組のための撮影でロケが長引き、ご当地の旅館に泊まる羽目になってしまった。
予算の都合で、オレと大竹は一緒の部屋に。
とりあえず、それはいい。
大竹と旅館に泊まるとなれば、当然、酒盛りは必須。
まぁ、それもいいっちゃいい。
むしろ酒盛り無しで大竹と二人っきりって、一体どうすればいいのか分からないし‥‥。
しかし。
この酔っ払いを、どうするよ!
酒盛りが始まるなり、いきなりガンガン一人で飲み始めたかと思ったら、あっという間に‥‥‥。
「だからぁ〜、あの番組はぁ〜‥‥」
もう何十回目だよその話。同じ話をリピートされて、さすがにうんざりだ。
「‥‥だろ?」
うんうんと生返事しか出来なくなってる。
「お前、オレの話ちゃんと聞いてる〜?」
生返事をしてるとだんだん大竹の機嫌が悪くなってきた。
──ヤバイ!
コイツを怒らせた日には、それはそれは大変な事になるから!