幻想世界

□怨念戦記
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兄も父も(ころ)滅されて
狭い次元に独りきり
泪もすでに乾ききり
蒼空には紅い月昇る
竹剣(しない)片手に廃の山登る

姐も母も狩り出され
熱き地獄に犯される
汗も何もかも出なくなり
不思議と死を待ち望む

弓を持ち地を蹴り走れ恨みざらまし死の華手向け
血を流し求めるは生き霊哀しみなる井戸から這い上がる

心健やかに眠るがよい
そこに私は横たわる

欲しよう愛を
言葉を亡くして生きていく手に滴る黒い血
私は穢れた存在
こびりついた錆よ砕け散り沈む

慈しめ音を
憎むだけの人生
泪も濡らす足元を
蒼空には神が座るだけ
染み込んだ鮮血崇めよう神を!

心穏やかな者はいざ
そこで私は死に失せる

兄も父も滅されて
狭い次元に独りきり
泪もすでに乾ききり
蒼空には紅い月昇る
竹剣片手に廃の山登る

慈しめ音を
憎むだけの人生
泪も濡らす足元を
蒼空には神が座るだけ
染み込んだ鮮血崇めよう神を

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