小説

□怯える仔羊よ
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泣かないで


私の語りを聴いて


少しでいいの


泣かないで


貴方は1人じゃないの


今の貴方は


人から怯え


私からも怯え


殻に閉じこもっているだけ


だから聴いて


私の語りを


少しでいいの


顔を出して


私を信じて


貴方を傷付けないから


私は貴方を信じているから

















あの花を見て


あの花は


私達よりも命が短い


けれど


美しく咲く為に


子孫を残す為に


今を一生懸命生きている


誰かに踏まれても


生きたいから


踏まれても立つ


大地に力強く


足を埋める








風や虫達の運びで


子孫を残す









そして


天へと還る









逝く前に堕ちた種は


そこから光を求めて


力強く生きる














貴方にも出来る


だから話して


貴方の悩みを


苦しみを










私達は貴方に手を差し伸べる


目の前にある掌を


掴んで










それだけで


貴方の運命は変わる



















泣かないで


恐れないで


私を信じて


貴方がちゃんと


自分で


道を歩けるまで


傍にいるから


掴んで


目の前にある光を











貴方を置いて逃げたりしない


だから泣かないで


1人の温もりは冷たい


私に触れて


貴方を温めてあげる


貴方が安心するまで






















ほら


貴方の仲間達が来てくれた


彼等に助けを求めなさい


貴方の悲しみと


苦しみを話しなさい


きっと分かってくれる


だから気付いて


貴方は1人じゃない


貴方はみんなの仲間の1人


決して1人なんかじゃない


彼等が貴方の事を見捨てても


貴方は1人ではない


私がいる











だから怯えないで


貴方は彼等の仲間で


彼等の仲間は貴方だから




















御行きなさい


苦しくなったら


また此処に来なさい


貴方達の事を


私は


優しく迎えましょう










































貴方達に


神の御加護がありますように
 

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