薄桜鬼NLCP

□嫉妬は甘い密の味
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あれは事故だった………

私が土方さんの小姓をやっているのは屯所内では有名な訳で……


事故は土方さんの部屋で運悪く発生しました……

「土方さん、お茶ですよ」
私は何時も通り書斎から出てこない土方さんにお茶と茶菓子を届ける


其処までは普通だった、何時もと変わらない日常だった


しかし……
「ああ、済まねぇな
其処に置いて置いてくれ」
そう言って振り向いた土方さんの手が滑り体勢が崩れ私の唇に触れたのだ


其処に運悪く居合わせたのが恋仲の一さんだった











「……あ………」
私は固まってしまった
何時もは穏やかな一さんの雰囲気が穏やかではない
偶然襖を開け放していた為に隠しようがない事実


「千鶴……」
名前を呼ばれて背筋が凍り付く
「は……はい……」
私は辛うじて返事を返す
「夕餉の後俺の部屋に来い」
それだけ言うと何かの報告書を一さんらしくなく素っ気無く土方さんの文机の上に提出し出て行った




「………千鶴、済まねぇ……」
罰の悪そうな土方さんに
「……大丈夫です
お話すれば理解して頂けるかと思います……」
と精一杯の返事を返した













当然、普段なら暇があれば私と一緒に他愛のない話をしてくれる一さんは終始夕餉が終わるまで無言だった
勿論、私も話しかける勇気がない……


「おい、どうしたんだよ
普段寡黙なのは知っているが千鶴にまで無言だなんて尋常じゃねぇぞ」
「何かあったね」
原田さんと沖田さんの話し声も遠く私は静かに溜息を吐いた




「千鶴ちゃん、斎藤君がおかしいけどどうかしたの?」
何処か愉しげな沖田さんに私は
「私が悪いんですよ」
とだけ言って一さんの部屋に思い足取りで向かったのだった



「あれは絶対嫉妬だね」
「誰にだよ」
「きっと土方さんじゃない?」
「ああ、小姓なんてやっているからな」
「でも、何かもっと重大な事だね」
「なんだそりゃ」
「土方さんが無理矢理迫ったとか」
「……まさか、あの奥手の土方さんが?」
当然沖田さん、原田さんの妄想パレードには気付く由もない

















「……一さん、入りますよ」
私は襖を開くといきなり腕を引っ張られ深く口付けられた
「……ん……っ……ふ……っ」
角度も変えながら只管深く……


「言い訳はいい
今すぐ此処で服を脱げ」
私は頭が少しぼんやりしていたが意味位は理解できたし、何よりも………


情事の時は只管優しい筈の一さんが途轍もなく恐い………




私は震えながら着物を一枚一枚脱いでいく
その時の一さんの視線がとても痛かった


「脱ぎました……よ?」
私は恐々一さんを見つめようとしたが……


「……あ……っ……ん……っ……いやぁ……っ……」
いきなり胸に吸い付かれ其れも敵わない

「今日は俺の前で自慰をしてみろ」
その一言に顔を赤らめ身体が震える
「……どうした?
拒否権はないぞ?」
有無を言わせない刺々しい言葉に私は畳に座り込み足を開いて



「……ん……っ……はぁ……っ
 あん……っ……んぅ……」
私は指をしっかり舐めて左手で陰核を弄り右手で膣内を弄った

其れを見られていると言うだけで私の身体は熱くなりはしたなく密を滴らせる

「見られているだけで感じるのか?
淫乱だな」
一さんは冷笑を浮かべその密を指で滑り取り私に見せ付ける




「あ……っ……いやぁ……あん……っ
いやだぁ……っ」
私は恥ずかしくて堪らなかったが性感帯を弄って自分で達してみろと強い口調で言われ私は羞恥心も忘れ達してしまった


ぐちゃぐちゃになった其処は妖しく光って艶めいていた


「……今日は拒絶は絶対許さない
今から口淫をしてみろ」


そう言って前を寛がせた彼の一物に私は為す術なく只従うしかなかった


「あん……っ…ふぁ……っ」
私の舌の音がピチャピチャと卑猥な音を奏でる
そして、軽く食むと
「出すから……っ……飲め」
一さんの精液が口に広がり彼の視線が痛くて飲む他なかった


「ぐ……っ…ふ……っ」
私は顔を咽るのを堪え飲み込んだ


「今日は何処までも淫乱だな」
口の端から流れてしまった精液を絡め取り彼は痛々しい言葉を乱暴に紡ぐ



それには流石に私は泣き出してしまった
あまりに辛辣な言葉だったから








「わ、私は只……お茶を……届けた……ひくっ……だけで……えぐ……っあれは……偶然、手を……ひくっ……手を滑らせた土方さんに……唇が触れただけ……っ」
私は脱力して横になって蹲りながら泣いた

私が愛したのは一さんなのに……
其れは変わらないのに……
私は只泣きじゃくった




「……悪かった
やりすぎたな」
一さんは何時の間にか普段の優しい表情になり私を抱き起こし陰核と膣口に纏わり付いた蜜を舐め取り
「甘い……」
そう言って優しく性器を挿入してくれた


「あ……っ…はぁああん……っ」
「……っ……気持ち良いか?」
私は頷きながら性感帯を擦られ


「ああ……っ……其れ……っはぁ……っ」
「いきそうか……っ?」

彼の一言と共に呆気なく果てた
「ん……っ……はぁぁぁん……っ」

















やりすぎた
まさか俺が副長に対してあそこまで嫉妬するとは思わなかった


傍らに眠る千鶴を見つめながら俺は一言済まないと言った


本当はあれが事故であった事は知っていたのだと
それでも赦せなかったのだと


聞こえる筈もないと判っていながら……

















翌日、私は一さんの腕の中で目覚めた
「昨日は済まなかった
……その、体調はどうだ?」
何時もの優しさにほっとして
「私もすみませんでした」


でも、貴方が私を想っていてくれているんだと解ったから嬉しかったですよ……?



私が顔を紅く染めて言ったら一さんは優しく口付けをくれた










尚、後日土方さんからきちんと謝られたのは言うまでもなく





そして、一さんが嫉妬で私を抱いたと言う事を逸早く察知した沖田さんが私達をからかい幹部に噂を広めたのはまた別の話
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