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□この愛は深く愛しく
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俺はその後無事退院した


担当医の君菊先生は
『無理はいけませんよ
其れとセックスは激しい行為を避ければ問題ありません』
と色っぽい仕草で耳元で囁かれた



『な、どうして其れを!?』
勿論完全童貞の俺からすれば(襲われても中には挿入されなかった為 恐らく童貞)顔から火が出そうな内容である



『連れの沖田君、いい子ね
あの子、貴方とセックスしたいのだけれど今までの遊び同然のセックスとは全然違うからどうしたら良いのか判らないって言ってきたのですよ』
其れで俺達のセックスに関して知っているのか



『あの子、本気になると一途な性質だから浮気は駄目ですよ』
君菊先生の一言に
『しませんって』
と首を激しく振る
クスクス笑っていると言う事は恐らくからかったのだろう


でも、俺は知っているこの人は本当に俺を心配して愛してくれている事を……
ただ、其れが形が違うだけ













「総司、お待たせ」
今日は一週間振りの登校である
「……待っていないよ
じゃ、行こうか
一週間分のノート結構書いた教科もあるから大変かもしれないけど」


俺は
「大丈夫、テストまでには如何にかするさ
そしたら、また勉強しようね」
と言った
「ま、二人きりになれるから良いとしようかな
一君はちゃっかり雪村先輩の『彼氏』になっちゃったし」




そうなのだ
あの後、発覚した事実なのだが一君もオープンスクールの時から千鶴を見初めていたらしく、俺達が付き合い始めてから直ぐにめでたくカップルになったらしい
よって、英語が得意科目の千鶴がいる為俺はお役御免という事である




「お、平助
初登校は旦那と一緒か?」
そう言ってからかうのは強硬手段には出ない総司とカップルとなった事を影ながら喜び、実は撃沈した内の一人のクラスメイトだった


でも、無理矢理引き剥がそうとしない性質の人達の為、俺が襲われたと聞いた時に真っ先に抗議して退学処分を請求したメンバーでもあるらしい


「そ、僕の平助に手出ししたら退学所じゃ済まないからね」
総司のオーラが若干黒いのは突っ込まないで頂きたい



問題の授業も予習をしてきたし、やっていない部分も参考書で調べてあった為、ノートを写して照らし合わせればOKだ


「平助もホントに一週間休んだ奴の回答か是?」
俺の数学の回答を見て近藤先生が目をぱちぱちする
「予習してきましたから」
と笑った








そして、昼休み
俺、総司、千鶴、一君のメンバーで食事をしながら何故か内容がセックスの話になっていた



千鶴「平助君はあんな後だもん
無理に身体繋げなくても良いんじゃない?

一君「ま、俺達は問題なくだが」
千鶴、顔真っ赤
平助「んー、焦っているんじゃなくてさ……」
只今、総司は飲み物を買いに出掛けております
一君「どうした?」
平助「愛しいんだよ、総司が
誰よりも好きで愛しているんだ
人の優しさの本当の意味をもう一度教えてくれたから
だから抱き合いたい」
俺はもう茹蛸みたいに顔が真っ赤なんだろう
千鶴がクスクス笑っている
千鶴「旦那さん、だそうですよ〜〜」
どうやらやはり後ろに総司がいたらしい
俺は気配に敏感だから直ぐに判る





一君「俺達は退却するか、『千鶴』?」
千鶴「……うん、なんか幸せそうだもんね
って、『一君』腰に腕を回さないで!!
恥ずかしい!!」
もう一組のカップルは気を遣って屋上から是でもかと言う位のバカップル振りを瞳に写して去って行った










「平助も可愛いよね
ね、もう一度言って
今度は僕の耳元で
そうしたら僕の気持ちも伝えるから」
何て甘い意地悪なんだろう




俺は耳まで赤くして
「愛してる」
と総司の耳元で囁く
総司は満面の笑みを浮かべて
「それじゃ、僕からお返し」



「……ん……っ……ふ……っあふ……っ」
そう言って総司は俺の後頭部を抑えて口付けきた
「……あん……っ……んふあ……っ」
ピチャピチャと舌を絡めて歯列をなぞる深い口付けを



「僕も愛しているよ、今すぐ此処で君の身体に僕の烙印を刻み付けたい位」
其瞳は俺を愛して已まないと言っていた



「……良いよ、抱いても……」
俺は総司の腕を掴んで顔を俯かせて言った


「いいの?
言っておくけど次、授業だよ?」
「一回位総司の為にサボってやるよ」
そう言った俺に更に満面の笑みを浮かべた






『一君、僕のサボり癖は前からだけど、平助のサボりは初体験らしいから適当に言い訳しておいて
総司』
総司は素早く携帯でメールを打ち俺は其腕に腰を抱かれて総司の家に向かったのだった
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