薄桜鬼BLCP3

□I am Kitty
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俺は年甲斐もなく……

いつも構ってやれない総司に対してとある薬物を生成



「……出来た……」



子猫の血液から造られた一時的に猫化する薬物








俺は山南さんに協力を要請して暫く監察の仕事はお休み









こういう時は蘭学を学んで薬学を学んで医師を兼任しているのは便利だ



















「ニャー、ニャ……ッ(総司?)」

俺は総司の部屋に忍び込んで、明瞭に鳴いてみせた




最大限に自分の今の姿を魅せて





「あれ、子猫じゃない

何処から来たのかな」



「ミュー……(気持ちイイ)」

俺は抱き上げあげられた総司の手の甲に頬を擦り寄せて鳴いた








「凄い人懐っこい猫だね

君は」




喉をゴロゴロ鳴らして

目を細めた











「ふふ

可愛いなぁ


平助も是位甘えてくれるといいんだけど……」





痛い言葉




だって俺は其処まで甘え上手じゃないから




だから、俺は総司の希望と自分のこの感情を出し難い性格を相まって、この姿になった






この姿なら擦り寄っていられる





この姿なら総司を人目を気にせずに愛せるから






恥ずかしんだよね


総司の愛は真っ直ぐすぎて


でも、其愛情が堪らなく愛おしい
























「ニャー、ミュッ(総司)

ニャッ、ニャー(どうぞ)」


俺は総司の落した筆を口に咥えて渡す





「ありがとう

何か仕事でいない平助がいるみたい


あのね、僕の2歳上の幼馴染なんだけど

かなり世話好きでね……」


当然総司は俺が猫化しているなんて知らないから、まるで子どもに話しかける様に話しかけてくる










「ニャー、ニャ……ッ(そうなの?)」

と俺は首を傾げて尻尾を振った






尻尾と首には鈴が付いているから、ちりんと小さな音が鳴った






猫化した其日にこの鈴は付けられた




「余り平助以外は執着しないんだけどね」



と言って赤い紐のついた鈴を俺に付けたのだ


















「はい、ご飯だよ」



「ニャー、ニャン……っ(わーい)

ニャ、ニャ、ナ、ナー(ありがとう)」





俺は完全に魚好きになってしまっていた






「何か食べ方も綺麗で

猫なのに、平助見てるみたい」





俺は見上げてじっと見つめた



「ニャ、ニャ、ニャ、ニャー(ごめんな)

ミュ、ナ、ニャ、ニャン、ミ、ミー(本人なんだ)」




仕事柄甘え下手


愛を伝える事が困難な事を言い訳してごめん








でも、如何か俺の愛は解って下さい








「おいしい?」



総司に頭を撫でられて





「ミュー(優しいな)」

と俺は短く鳴いた
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