薄桜鬼BLCP3

□Baby compiex
1ページ/2ページ

「痛い、痛い!

左之さん痛いってば!」


「え、だってからかい甲斐があるじゃねぇか」


俺はからかわれて頬を抓られて

悲鳴を上げていた




「確かにな

平助の頬ってぷにぷにしてて餅みたいだもんな


ほれ、ほれ」



新八っつぁんまで便乗して


「おい、俺は正月の餅じゃないってば!」


遂膨れた餅みたいに剥れる俺は




ああ、如何してこうも子どもっぽいのか





「藤堂君

お茶でも一緒に飲まないか?」



源さんの言葉に


「今行きます」


遂反応しちゃう俺





「甘い菓子があるからな」

「ホント、素直な子どもみてぇ」







クスクス笑う左之さんと新八っつぁんの言葉に内心溜息吐きながら





身体は素直だと言わざる得ない







「源さんお茶もっと入れようか?」


「ああ、済まないね

藤堂君も良かったらもっと団子を食べなさい」






「源さんって本当のお父さんみたい」





「私も君みたいな子どもがいたら楽しいよ

素直だし、実直だからね」






嘘吐きだと言われるよりはマシだけど



裏を返せば隠し事が出来ない子ども見たいって事




























俺は広間の縁側で足をぶらぶらさせながら物思いに耽っていた





「平助

子ども達が遊びたがっているぞ?」


一君がそう言って何時の間にか俺の隣にいた






「あれ、一君また道場にいたから通りすがり子ども達に捕まった?」



俺はクスクス笑って聞く



「まぁな


其より早く行かないと子ども達が屯所内に入ってくるぞ?」




「平助ー!

遊ぼうよー」



あいつ等絶対俺の予定判っていやがる




でも


「待ってろ

今行くから


と言うか、一君総司に一言宜しく!」





俺は走っていく刹那また、気にしている一言



「平助は純真だからな


子どものまま大人になった様だ」



















「いーち、にー、さん…」






確かに子どもに人に好かれるのは嬉しいけれど




如何して皆俺を子ども扱いするのかなぁ









「平助、捕まえた!」



「総司!」



「一君から居場所は聞いたから来たんだよ



相変わらず楽しそうに子ども達と遊ぶから直ぐ判った」















子ども達を見送った後に俺は総司に聞いた



「俺って子どもっぽい?」








「え?」



「だからね、源さんとか、左之さんとか新八っつぁんとかに素直だとかからかい甲斐があるとか言われるんだもん

一君だって子どもが大人になった見たいだって


確かに嘘吐きとか言われるよりはいいけどさ」








俺の言葉に総司は俺を膝に抱上げて言った







「平助から素直さとか実直とか子どもらしさ取ったら平助じゃないもの


僕は確かに君と似て悪戯癖はあるけれど


君みたいに直球で気持ちをぶつける事なんて得意じゃないしね」



総司は俺の頭を撫でて



「だから、平助の純真とか素直とかの部類の子どもらしさって絶対良い意味なんだよ?


気にするだけ損だって」






「何か総司に言われると頷けるのは何でかな」





「其はね

…僕が君の子どもじゃない部分を知っているからだよ?




子どもじゃ出来ないでしょ?


こんな事」




クスッと笑う総司に



「するの?」




「うん

君が子どもであってそうじゃない事を証明してあげる」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ