アニメ

□偽りと嘘
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何故嘘をついたのか
彼女には理解できなかった

彼女には人を魅了する力があって

彼女の憧れだったのに…

彼女は彼に嘘をつき
彼女は彼女にも嘘をついた

誰もが彼女が救ってくれると信じていた

彼女もそう信じていたと思っていた

でも彼女は自分を偽り
嘘をついた

彼女は何も信じていなかった

彼女も自分も彼のことさえも

輝く《銀河の妖精》はもういない

彼女を映していたスクリーンに
もう彼女は映らない

彼と彼女の瞳にも
彼女はもう映れないのかもしれない

彼は唇を噛み締めて
彼女はその瞳に涙を溜めていた

最初の嘘がどんなものだったかなんて
彼女にはもう思い出せない

嘘だらけの偽りの自分を後悔なんてしてない

だけどただひとつ
後悔があるのだとしたら

優しい彼女と彼を騙していた事なのかもしれない

今度会うときは本当の自分でありたい

そう思いながら彼女は
《イツワリノウタヒメ》は
そっと瞳をとじた





これは彼女と彼と彼女の物語
 

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