「新宿殿ぉぉおおお!」
朝っぱらからうるさい声を上げる両国に呆れながらも、呼ばれたの方に振り向く。
「なんだ、両国。」
「チョコはないでござるか!?」
「は?あぁ、今日はバレンタインか…」
「そうでござる!」
「で、なんで俺がお前に用意しないといけないんだ?」
「何故でござるかぁぁあああ!!」
あー、うるさいなーと思いながら耳を塞ぐ。
「何故って、お前辛党だろ?」
「辛党でも恋人からは貰いたいに決まってるでござるうぅ!」
「はいはい、わかったよ。」
そういいながら俺はポケットの中にあったチ●ルチョコを取り出した。
そしてそのまま両国の手にそれを乗せた。
「コレでいいか?」
と(冗談まじりに)聞くと、両国が黙ってしまった。
やっぱ、駄目か…と思っていると黙ってた両国の口が開いて…。
「…ょっしゃーー!新宿さんから貰えた!!」
「おい、りょうご」
「新宿さん、コレホントにもらっていいんだよな!?」
「え、あ、おぅ。」
「よっしゃ!サンキュー、新宿さん!」
そう矢継ぎ早に色々と言われ、何も言い返せずに呆然としていると、両国はそそくさと前の車両へ行ってしまった。
「…あんなのでいいのか…。」
気を取り戻した俺は、その一言を漏らす。
「ったく…」
と俺は隠しておいた小箱を取り出し眺める。
「あれであんだけ喜ばれるとこれ、渡しにくいな…。」
さて、どう渡そうかな…と考えながら小箱に小さくキスをする。
きちんと用意したチョコの小箱に――…。
――――――――
後書き
凛ちゃんはこの後両国にチョコを渡せたのでしょうか。(笑)
いや、多分普通に渡せたと思うけど両国が…
「両国」
「ん?どうした、新宿さん?」
「コレ。」
「へ?」
「きちんと用意してたやつ。」
「し、新宿どのぉぉぉおおおお!!!!!」
といって押し倒すと思います!
私の両国(攻の)イメージはこんな発情期の犬みたいなのです。
凛ちゃんは普段飼い馴らしてるけどヤられるときは強引にされると思います。←