「汐留。そう拗ねるなよ。」
皆が気を利かして新宿さんと二人っきりになったのに僕は拗ねていた。
拗ねてる理由?
それは新宿さんがバレンタインにチョコをくれるっていったのに用意をしてこなかったから。
すごく楽しみにしてたのに…。
そう思いながら、僕は新宿さんに背を向けて新宿さんのいうことに無視し続けた。
「汐留。」
…。
「し〜お〜ど〜め〜。」
無視、無視…。
「…汐留。」
………。
「汐留……。」
う、そんな寂しそうな声出しても僕は怒ってるんだよ?
無視、無視…。
「汐留…、こっち向いて…。」
そういって新宿さんは僕の服の裾を小さく引っ張ってきた。
…それは反則だって…。
と思いながら僕は新宿さんの方に振り向いた。
「何、新宿さ―…」
ちゅ、と軽いリップ音をさせて新宿さんがキスをしてきた。
キスされた瞬間、全身の熱が顔に集まった気がした。
「チョコの替わりにこれじゃダメか?」
「っ…。」
そう言われると文句の言いようがない。
「ホワイトデー覚悟しといてね。」
と僕が言うと、新宿さんは「覚悟しとく」といって微笑んだ。
僕は新宿さんにキスをして、抱きしめた。
――――――――
後書き
受けっぽい攻めの汐留と攻めっぽい受けの凛ちゃんってよくないですか!?
凛ちゃんがチョコを用意しなかったのはわざとです。
汐留にチョコじゃなくてキスを贈りたかったんです、凛ちゃんは!!
汐新は大江戸線の中で一番(空気がピンク色なぐらい)イチャイチャしてると思います。
だから都庁たちは本当は気を利かしたんじゃなく避難したんだw
でも本人たちはその事に気付いてない←