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□失恋から…
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僕は六本木さんが好きだった…ううん、今も好きだ。
けど、もう諦めなきゃ…。
『失恋から…』
なんで諦めなきゃいけないのか、それは六本木さんに恋人ができたから。
しかもその恋人が、都庁さん。
認めたくない、と思いながらもあの二人がお似合いすぎて…僕は口を出せなくなった。
「汐留。」
少しボ〜ッとしてると新宿さんが話し掛けてきた。
「落ち込むなよ。」
「うん。」
そう返事をすると新宿さんは頭を撫でてきた。
こういう時の新宿さんはすごくカッコイイと思う。あ、普段もカッコイイんけどね。
新宿さんも都庁さんが好きなのに全然気持ちを表に出さない所が凄い。
僕には絶対真似できない。
「あ〜ぁ、僕、新宿さんを好きになってたらよかったのかな〜。」
そういうとほんの一瞬、新宿さんの手の動きが止まった気がした。
でもそれは気のせいだったみたいで、すぐに髪の毛をぐちゃぐちゃにされた。