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□[捧げ物]風邪
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今朝から身体が怠い。
けど、それに気付かないフリをした。

『風邪』

コホッ、コホッ…――

さっきから咳が止まらない。
身体もアツイし、風邪でも引いたか?

そう思いつつ、次に来るお客様のために準備をしていると都庁が話し掛けてきた。

「新宿。」
「ん?」
「顔が赤いが大丈夫か?」

と顔に触れてくる。
その触れてきた手が冷たくて、少し心地好かった。

「新宿?」

ハッと意識を取り戻し、何事もなかったかのようにみせる。

「大丈夫だよ。それよりもうすぐお客様が来るぞ。」

そういいながら都庁から離れて、お客様を迎えた。

――――――………。

「お疲れ様〜。」

汐留の呑気な声が聞こえる。

「お疲れ様です。それにしても今日は新宿さんが活躍してましたね。」
「まぁな。女の子の悩みは放っておけないからな。」
「さすが、新宿さんだぜ!」

と言われたが正直に言って、きつかった。
熱もだんだんと上がってくるし、頭痛までしてきた。
隣で休もう。と思って立ち上がろうとするとめまいがした。

「新宿!」

倒れかけたが都庁が支えてくれて、地面にぶつからずにすんだ。
皆が騒いでいる中、俺は意識を失った。
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