企画モノ

□1000Hit企画!!美彩様へ
1ページ/1ページ



初めはほんの興味本位で見ていたんだ。
あの不思議な仮面の男を…。


俺が覚醒してこのミラクルトレインに乗った時にはアイツはもうここに乗っていた。
先輩達に聞いてみてもずっと居てるっていうし、謎が多い。

「新宿くん。」

話し掛けられてはっとする。

「私の顔に何かついてますか?」
「別に。」

そういってアイツから視線を外す。

「つれないですね、せっかく二人だけなのに。」

そう、今日は何故か皆外出していてこのミラクルトレインには俺とこの男しかいない。
そしていつも車掌室に篭っているコイツが出てきてるしな。

はぁ、と溜息を吐き立ち上がり隣の車両に移ろうとした。

「どちらに行かれるんですか?」
「隣だよ。」

お前と一緒にいたくない。
そう思い、コイツの横を通ろうとした。
だが、コイツに腕を掴まれその場に立ち止まる。

「離せよ。」
「嫌ですよ。」

腕を引くがびくともしない。

「離せって!」
「何故、隣に行こうとするんですか?」
「お前のことが嫌いだから一緒にいたくねーんだっ!!」

おもいっきり腕を振り、コイツから離れる。
そのまま無視をして隣に行こうと思った瞬間、壁に体を押し付けられた。

「何す―」
「私はあなたのことが好きですよ。」
「んっ!?」

そういって俺にキスをしてきた。
突き放そうと抵抗しても、体を押さえられていて。
段々と深くなる口づけに何も出来ず、ただアイツからのキスを受けるだけだった。

「んっ…ぁ。」

頭がぼうっとしてきた頃、やっとアイツの口が離れた。

「これで、私の気持ちわかりましたか?」

俺は何も言えず口に手を当てて、肩で息をする。
すると、いきなりドアが開き汐留が入って来た。

「ただいま〜。」
「お帰りなさい。」
「あ!車掌さん!珍しいね、こっちに来てるなんて。」
「ええ、少し新宿くんと話がありましたから」
「新宿さんと?」

汐留がちらっとこっちを見るが、俺は顔を逸らし顔を見せないようにした。

「じゃあ、私は車掌室に戻ります。」
「は〜い。」

そういってアイツは前の車両に移動していった。

「…新宿さん?どうしたの?」
「何にもねえよ!」
「新宿さんどこ行くの?」
「隣で寝てくる!!」

何で怒ってるの!?という汐留の声を無視して隣の車両に移る。
ドアを閉めて、壁にもたれる。
俺はアイツに触れられた唇に指を当て、キスをされた感覚を思い出していた。



認めたくない感情
(本当はわかっている。)
(ただ認めたくないんだ。)



――――――――
後書き
車掌×新宿を書かせて頂きました。
こんな感じでよろしいでしょうか?
リクエストを受け取った時にこういう車掌さんだろうな〜と思って思うがままに書いていましたw
皆出払っていたのは車掌が用事を頼んだからとかだと面白いですよね←
あ、キリリクの方はもう少しお待ち下さい。
リクエストありがとうございました!


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ