企画モノ
□1000Hit企画!!彩奈様へ
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「はぁ…また、やっちまった。」
最近、都庁との喧嘩が多い。
理由は大概都庁が仕事ばかりで、俺をほって置くから。
その度に喧嘩して、俺は外に飛び出す。
「たまには甘えてもいいだろ…」
少し苛立ちを感じながらぽつりと一言漏らす。しかし心の中では喧嘩をしてしまった後悔があって…はぁ、と盛大に溜息をする。
「新宿さん?」
誰だ?と疑問に思いながら振り向くと、そこには大門がいた。
「大門…。」
「どうしたんですか?何かとくがわにありましたか?」
「いや、そういうのじゃないから。」
「そうですか。では何故?」
何故?って聞かれてもな…。
話すべきか、話さないべきか頭の中で少し考える。けど話した方が気持ちが和らぐんじゃないかと思って俺は大門に事情を話した。
―――…
「…って訳だ。」
と大門に愚痴りながらこれまでの事を話す。
大門は俺が話している間、黙って話しを聞いてくれた。
しばらくして、大門が話し掛けてきた。
「新宿さん。」
「ん?」
「新宿さんは…都庁さんの何処が好きなんですか?」
その一言にドキリとした。
都庁の事は好き、だけど『何処が』と言われると少し悩む。
「……。」
「…俺は…。」
ガタッという音に気付き、顔を上げる。
すると目の前が一瞬暗くなり、唇に何か柔らかいものが触れているのがわかった。
柔らかいもの…それは大門の唇だった。
「…大…門?」
「っ!」
大門は顔を下向きにして逃げようとした。
俺は大門の腕を掴み、引き止めた。
「ちょっと待て!どうして…」
「俺はっ…新宿さんの事が好きなんです。」
「…っ。」
「すいません…失礼します。」
大門は俺の手を振り払い、俺の横を通り過ぎた。
「っだい」
「新宿っ!」
「…都庁…。」
大門と入れ違いに都庁がやってきた。
「すまない!」
「都庁…。」
「私が悪かった。」
「と、ちょう…。」
俺は何が何だかわからなくなり涙を流す。
覚えている事はただ、大門の苦しそうな顔だった。
――――――――
後書き
都新前提の大門×新宿というリクエストでしたが、こんな感じでよろしいでしょうか?
すごくシリアスになってしまった。
でも、シリアスになった事に後悔はしていない←
こんなものでよければもらって下さいw