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□繋いだ手は。《番外編》
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〈side:Yuichi〉
隣で動く気配を感じて目が覚めた。目を開けるとここ20年で見慣れた顔がそこにはあった。漫画が何冊か乱雑しているのを見ると、読んでる途中で寝てしまったようだ。
俺は隣で寝ている紗智の顔を見た。ぐっすり寝ているのか、まったく起きる様子が無い。
つい最近、幼馴染みから彼女になった紗智のことが、俺はずっと好きだった。だからようやく彼女になった今、俺は幸せの絶頂なわけで。思わず顔がにやけてしまう。
「…寝すぎだろ」
思わずそう呟いて頬をつつくと紗智が小さく顔をしかめた。それさえも可愛くて仕方がないと思ってる俺は、かなり危ないと思う。
「んー…」
紗智は小さくうめきながら俺にすり寄ってきた。可愛すぎだろう！思わず俺は苦しそうにする紗智を抱き締めた。