短編
□現代版総司流悪戯
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(沖田と風間と土方)
それは危険だ、と俺は言った。
今はテスト明けで、テストの丸つけに追われて苛々していることは目に見えている、
だからやめろ、そう言った。
だがやつは聞かなかった。むしろそれくらいのリスクでちょうど良いと豪語した。
「それともなに?ビビっちゃったわけ?」
「俺がビビる?何を馬鹿なことを…」
「なら行こうよ。大丈夫だって、可愛い子供のイタズラなんだから」
今思えばばかだった。
俺は自分の信念を貫くべきであった。
他人の言葉などどうでもいい、自分を評価する者は自分で良かったはずなのに。
だが今更悔いても仕方ない。
俺は、俺たちはやってしまったのだから。
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「てめぇら、言い訳だけは聞いてやらぁ。
何で俺の俳句を校内放送で朗読した。言ってみろ」
「いやぁただの可愛い子供のイタズラじゃないですか」
「そうだ。可愛い子供の悪戯だ」
「よぉしそんなてめぇらには反省文500ページを贈呈してやる」
可愛い悪戯(はぁと)
(あーあ。土方せんせーは大人げないなぁ。やんなっちゃうよねぇ?)
(本当だな。さすがは芋侍といったところか)
(風間ぁぁあ!てめぇはそこに座れ!腹切れ!腹!)