短編
□嬉しい反面複雑
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(千鶴と土方)
土方先生!と大声で呼ぶのは可愛い生徒。
しかも別格。
「千鶴じゃねぇか。どうした?」
「はぁはぁ……あの、土方先生に渡したいものがあるんです!」
ぱぁぁと華が咲くような笑顔で言われ、ついこちらも顔がゆるむ。
渡したいもの、というのも気になる。
いったい何なんだろうか?そう期待に胸を躍らせ待っていると…
千鶴がバックから取り出したのは一枚の紙。
…まさか恋文?なんて思ったり思ってなかったり。
しかしすぐにそんな甘い考えはお空の彼方へ飛んでいった。
「……千鶴、これはなんだ?」
「土方先生の似顔絵です!沖田先輩に教えてもらいながら書きました!」
「……」
「…もしかして、気にいりませんでした?すいません、私…絵がヘタで…」
「いや、これは絵がヘタっていうか総司が悪いっていうか…」
「え?」
「なんでもねぇ。とにかくありがとよ。嬉しいぜ」
「ほ、ほんとですか。やったぁ!」
ありがとう、と言えば喜ぶ千鶴。
それが見れるだけでなんだか幸せだ。
だけどとりあえず…
総司は後でぼこっておこう
*総司君ご指導ですから、やっぱりその出来も…